課題名 |
ア 食料、農業、農村の動向分析及び農業技術開発の予測と評価 |
課題番号 |
2010014826 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構
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研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,総合企画調整部,研究調査チーム
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研究期間 |
2006-2010 |
年度 |
2010 |
摘要 |
1)システムダイナミックスと線形計画法を組み合わせる手法を用いて、わが国の食料生産構造をモデリングし、それを用いて国際競争下での自給率向上の困難性を示した。また、潜在的な食料生産量の推計から、食料生産の潜在的可能性とともに、食料安全保障に向けた技術開発の基本的な方向性として、地下水位制御システムのような、わが国における水田での潜在的な生産能力が発揮できる技術の開発の重要性を示唆した。2)わが国の自給率向上と環境保全を両立させるための養分管理に関する研究課題では、わが国における1982年~現在までと、2020年の自給率向上シナリオについて養分フローを解析し、多肥環境下において作物の養分利用効率を高めるための栽培技術の開発、堆肥化過程における消失窒素の回収・再利用に関する研究開発が重要であるという結論を得た。3)農業者による6次産業化の中核となる直売所は既に飽和状態のため、直売所の近くにある都市の量販店等との連携による多チャネル化が喫緊の課題であることを示した。そのためには、小口輸送、予冷・保冷、梱包等、小口単位で温度管理が可能な地産地消型コールドチェーンシステムの開発、供給力向上に向けた直売所の連携・統合方策の解明が重要という結論を得た。4)藻類研究において農研機構で先導性を発揮できる研究テーマとして、(1)水田からの排水処理池においてクロレラ、イカダモ等を利用する技術の開発、(2)得られた藻類の回収のカスケード利用技術の開発、(2)農業水利施設に生じるアオコやアオミドロなどの汚損生物の制御による水質管理技術の開発、(4)これらのシステムにより得られた藻類からの燃料生産などを研究テーマとして提案した。5)より乳量の多い牛群を選抜する場合、10万頭の牛群を想定したシミュレーションの結果によると、マーカー検査費用は育種コストのうちの2~5パーセントを占めるに過ぎず、制約とはなっていない。植物のシミュレーションの事例では、病害耐性を付与するなど生産性の向上を目的とした場合、1個体あたりのマーカー検査費用は20~40ドルが想定されており、実用化のためには一段の価格低下が必要なことを推測した。
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カテゴリ |
育種
温度管理
管理技術
コスト
栽培技術
水田
水管理
輸送
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