| 課題名 | d.地域資源を活用した豊かな農村環境の形成・管理技術の開発 |
|---|---|
| 課題番号 | 2010014957 |
| 研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
| 研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,景域整備研究室 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,生態工学研究室 |
| 研究期間 | 2006-2010 |
| 年度 | 2010 |
| 摘要 | 1)歴史・文化を含めた地域固有の景域構造の分類・評価手法では、3D大型ドームシアター施設を活用した仮想現実空間における生理反応計測手法の開発を行うための基礎実験を完了し、脳内酸素量の変化等から、安静・興奮の程度で景観を評価するモデルを開発した。モデルにより農村景観は、認知ストレスを低減させる傾向があることを明らかにした。また、景域構造を空中写真判読による土地被覆状況と土地利用状況の聞き取り調査とから評価する手法を開発し、モデル地域に適用した結果、管理者の利用目的の違いが景域構造を規定していることを明らかにした。さらに、景域形成を住民参加で実践するためのコミュニケーションGISを開発し、モデル地域に適用し、有効性を確認した。2)景観要素を単位として複合的な視点から農村空間を把握・形成・管理する手法を開発では、21年度に構築した管理活動ポテンシャル(P)を「(活動性×(貢献性+行政活用性))/組織性」で数値化する評価モデルを作成し、管理活動Pと景観保全活動参画実績の間に相関があることを明らかにした。3)農村地域の自然的・社会的な立地構造の変化が農業用施設等の整備水準やその周辺環境に及ぼす影響評価手法の開発では、農村地域の立地構造を自然エネルギー賦存量から把握するために、集落資源保全データベース(DB)から水路落差を推定する手法を開発した。DBを用い、半径300m以内の水田面面積の割合(田集積度指数)を提示した。この指数と田認知度のアンケート調査による、社会的な立地構造の変化が水田とその周辺環境に及ぼす影響評価手法を開発した。本手法を都市化の著しい2地方都市周辺地域に適用した結果、集積度20以上の水田は500m以内の住民の約8割に認知されることを明らかにした。また、DBを使い過疎地域では、社会的変化より小規模ため池が放棄されやすく、放棄ため池の多い集落は耕作放棄率が高いことをモデル地域で明らかにした。4)魚類等の遺伝特性、食物連鎖、生活史や生息空間の保全を考慮した生態系ネットワーク整備・形成技術の開発では、魚類・両生類の遺伝子からDNAマーカとして利用できる遺伝子の効率的な抽出法を開発し、この手法により新たにウグイとアカガエルの塩基配列をジーンバンクに登録した。魚類・両生類の餌であるハエの仲間のユスリカを構成する炭素同位体比が、水路の流速や水深と強い相関があることを明らかにした。これにまでの研究を総括し、ユスリカの炭素同位体比の生態系ネットワーク指標としての有効性を実証できた。また、確保工設置後のカエル個体群の消失リスクを計算する数理モデルを作成した。生態系保全に配慮した水路を設計する際に必要となる、新たな生息地への個体の移入を予測する個体群動態シミュレーションモデルを開発し、タモロコを対象種として、長期間の移動モニタリングデータを用い、タモロコの移動特性を再現できた。 |
| カテゴリ | 管理技術 水田 データベース 動態シミュレーション モニタリング |