我が国農業分野における地球温暖化対策の評価手法の開発等に関する研究

課題名 我が国農業分野における地球温暖化対策の評価手法の開発等に関する研究
課題番号 2010014825
研究機関名 農林水産政策研究所
研究分担 農林水産政策研究所
研究期間 2010-2012
年度 2010
摘要 〈研究の概要〉1)農業分野の排出量取引制度を先進的に導入している諸外国の取組状況を整理し、国内ク レジット制度等の導入が我が国の農家経済および地域経済にもたらす影響を評価。2)農業分野における地球温暖化緩和策・適応策が、経済及び環境にもたらす影響を評価。 また、我が国におけるバイオ燃料生産の持続可能性評価手法を開発。3)農業分野における地球温暖化緩和策がもたらすコベネフィットおよびトレードオフ(生 物多様性等地球温暖化以外の諸側面に与える影響)の事例を調査・分析し、その評価  手法を開発。〈成果の概要〉1)農業分野において排出量取引制度を利用し、温室効果ガスの削減を目指すニュージーラ ンドの取組状況を整理し、個々の農家の温室効果ガス排出に対して食品加工業者等が間 接的に排出削減義務を負う等の取組により、取引費用の削減のメリットがある点などを 解明。2)国内クレジット制度における、クレジット価格の設定方法が農家の省エネルギー機器投 資に及ぼす影響を定量的に評価。ハウス農家を事例とした分析の結果、クレジット価格 を現行の3倍程度の水準にし、固定価格での取引とした場合には農家の投資の不確実性 を1割程度削減することが可能となる点などを解明。また、排出量取引等による環境価 値について、木質ペレットを事例に試算し、地域としての取組の必要を明確化。3)持続可能性のマクロ経済評価法としてこれまでに開発された手法を取り上げ、その構成 を解析し我が国におけるバイオ燃料の持続可能性評価への適用可能性を検証。4)国産飼料による輸入飼料代替による温室効果ガス削減効果を計測。代替により、温室効 果ガス排出が削減され、地域・農業振興の効果に加え、温室効果ガス削減という環境面 でのコベネフィットをもたらすことを解明。5)文献レビューを通じ、農地への有機資材投入による温暖化ガス吸収対策が、微生物等の 生物多様性を高めることに寄与するが、農産物の生産量は一般的に減少してしまうこと を解明。〈成果の活用〉 我が国の農業分野由来の温室効果ガス削減に資する政策手法に対する基礎的知見を提供。 国内クレジット制度の分析フレームワークは、様々な温室効果ガス排出削減方法の比較評価手法としての活用が期待。 持続可能性のマクロ経済評価法は、今後のバイオ燃料政策の検討における基礎資料として活用のほか、GBEP(国際バイオエネルギーパートナーシップ)等、バイオ燃料に関する国際的な議論での参考資料としての活用が期待。 国産飼料生産や温暖化対策としての有機資材投入を促進する際の基礎資料・検討材料となることが期待。
カテゴリ 温暖化対策 加工 省エネ・低コスト化 評価法

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