純系を利用した新育種手法による国際競争力の高いリンドウの開発

課題名 純系を利用した新育種手法による国際競争力の高いリンドウの開発
課題番号 2009014184
研究機関名 (財)岩手生物工学研究センター
岩手県(農業研究センター)
(国)岩手大学
有限責任中間法人安代リンドウ開発
研究期間 2008-2010
年度 2009
摘要 (1)総計46のリンドウ品種/系統を葯培養、未受精胚珠培養に供試し、225個の再生個体を作出した。特に、未受精胚珠培養では多数の胚発生が認められ、葯培養に比較して2~20倍の効率向上が認められた。純系リンドウの作出には稔性のある倍加半数体を獲得する必要があり、「生殖細胞起源の再生植物体の倍数性」、「DNAマーカーに対するホモ性」、および「自殖後代の検定」の3段階の選抜により系統化される。これまでに、フローサイトメトリー(FCM)解析により、187個体の核DNA量を測定し、154個体(半数体57、2倍体97)の純系候補個体を選抜した。現在も随時、測定しており数はさらに増える見込みである。また、花色生合成遺伝子や新規エステラーゼ遺伝子が純系検定用マーカーとして利用できることを確認した。得られた倍加半数体候補については順次、順化育成を実施中である。さらに純系Aki6PSを用いて純系検定や連鎖地図作成用DNAマーカーの開発に着手している。濃縮ライブラリーを作成し、SSR(Simple Sequence Repeat)を獲得する手法がリンドウにおいて確立され、その他マーカー(Long RAPD、ISSR、IRAP)も合わせて開発の目処が立った。(2)八幡平市及び北上市の圃場において、純系Aki6PS(2004年岩手大学においてエゾリンドウのF1品種(安代の秋)より葯培養により作出された純系の自殖系統)を親とした各種交配組み合わせのF1系統について特性調査を実施した。その結果、純系Aki6PS×自殖系統の交配集団では各形質のバラツキは非常に少なく、品種として許されるバラツキの範囲内にあり、純系Aki6PSは品種のF1親として使用可能であることが示された。(3)花色マーカーについてはピンク花及び白花リンドウの変異原因を特定し、PCR法によるピンク/青花色、白/青花簡易識別DNAマーカーを開発した。これまでに3つのピンク花、4つの白花マーカーを開発済みである。さらに、本マーカーを用いて純系Aki6PSとの交配に用いた親系統の遺伝子型を特定し、交配実生集団F1の遺伝子型を特定した。ピンク/青識別マーカーを用いて純系リンドウF2交配実生株6組合せの467個体の遺伝子型を決定した。また、白/青識別マーカーについてもF1交配実生株2組み合わせの192個体の遺伝子型を決定した。
カテゴリ 育種 DNAマーカー 品種 りんどう

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