課題名 | 道東・道北におけるイタリアンライグラスを利用した無除草剤草地更新技術の体系化 |
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研究機関名 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部上川農業試験場 |
研究分担 |
天北支場 地域技術グループ |
研究期間 | 継H21~23 |
年度 | 2010 |
摘要 | (1)試験目的:リードカナリーグラス(RCG)などを抑制するために、イタリアンライグラス(IR)を利用したロータリー4回掛けを伴う無除草剤草地更新法において、更新草種としてペレニアルライグラス(PR)を用いIR栽培年数の短縮を検討する。 (2)試験方法 (a)泥炭草地試験:供試圃場 浜頓別町RCG優占客土済泥炭土圃場、試験処理:(1)IR2区(IR栽培2年、対照)、(2)IR1区(IR栽培1年)、(3)PR1区(1年目IR栽培-2年目PR栽培)、(4)PR2区(PR栽培2年)、(5)PR2+除区(PR栽培2年+除草剤、比較) 耕種概要:IR「マンモスB」4kg/10a及びPR「ポコロ」3kg/10aを5月下旬に播種。IR2区およびIR1区の1番草は8/3、2番草は9/2、3番草は10/18に収穫、PR1区の1番草は8/3、2番草は10/6に収穫、PR2区およびPR2+除区の1番草は6/23、2番草は8/18、3番草は10/6に収穫。規模は1区50m×12m。 (b)現地実証試験 供試圃場(幌延町):シバムギ優占圃場「低地」、地下茎型イネ科雑草優占圃場「台地」、耕種概要:IR「マンモスB」4kg/10aを5月中旬に播種。1番草6月下旬、2番草8月中旬、3番草10月上旬に収穫。 (3)試験結果:(a)IR2区およびIR1区におけるIR乾物収量は各番草では233~464kg/10a、年間で1019、1105kg/10aであった。これらの処理区のIR割合は番草が進むにつれて増加し、これに伴いRCG等の割合は減少した。なお、3番草のIR割合は両区ともH21年と同様に95%と著しく高かった。H21年度にIR栽培を実施し、本年度PRを播種したIR1・PR1区では、PR割合が1番草で14%、2番草では58%であった。H21年度からPRを2年間栽培したPR2区では、番草が進むに伴いPR割合は低下し、RCG等割合は増加した。これはIR2およびIR1区のIRとは逆の傾向であった。また、同処理で除草剤を使用したPR2+除区では、いずれの番草でもPR2区と比べてRCG等の発生が大幅に抑制され、PR割合も高かった。 このように、2年目におけるRCG等の抑制効果は、IR栽培1年目でも同2年目と同程度に認められたが、IRの代わりにPRを導入した場合は低下した。(b)IR栽培2年目である現地実証試験では、各番草ともIR割合がほぼ100%と優占し、RCGやイネ科雑草類の発生はほとんど認められなかった。 |
カテゴリ | 病害虫 イタリアンライグラス 雑草 除草剤 播種 |