課題名 |
2.森林の生物多様性保全と健全性維持のための研究開発 (1)生物多様性を確保する森林管理技術の研究と開発 生態系管理のためのエゾシカによる自然植生への影響把握と評価手法の確立 |
研究機関名 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場(森林研究本部を含む)
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研究分担 |
保護グループ
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研究期間 |
継H21~23 |
年度 |
2010 |
摘要 |
近年、ニホンジカ(北海道はエゾシカ)の個体数の爆発的な増加により、農林被害に加え自然植生の退行、天然林の更新妨害、自然公園の景観悪化等が深刻化している。北海道は「エゾシカ保護管理計画」を策定し、対策をとっているが効果は上がらない。一方、天然林、湿原や高山植生など自然植生への影響の実態は未だ不明である。 そこで、国有林内の数ヶ所で天然林の被害調査を実施し、今後、被害調査を全道に広げるための調査手法を確立する。湿原と高山草原では、リモートセンシングデータによる時系列解析でシカの影響を評価し、現地調査を実施する。さらに蓄積されているデータも加え、個体数や植生変化などの将来予測のシミュレーションモデルを構築する。これらの成果により、自然植生へのシカの影響をモニタリングするための手法を提示するとともに、エゾシカ保護管理計画策定のためのデータ収集や解析方法、合意形成手法を確立し、政策への提言と具体化を図る。 林業試験場では、環境科学研究センター及び酪農学園大学とともに、既存データの解析を進めるとともに、国有林と連携して天然林へのエゾシカの影響に関する現地調査を実施する。この結果を踏まえて自然植生に対するエゾシカの影響評価方法をとりまとめる。
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カテゴリ |
管理技術
シカ
乳牛
モニタリング
リモートセンシング
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