課題名 |
水稲栽培における追肥の省力化・軽労化技術の確立(平22~24年,県単・農業振興課) |
研究機関名 |
宮城県古川農業試験場
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研究分担 |
水田利用部
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研究期間 |
新H22~24 |
年度 |
2010 |
摘要 |
目的:水稲の追肥作業は,生育中・後期の葉色を維持し,籾数及び収量の確保と玄米品質の維持に重要な技術である。しかし,農業者の高齢化や水田の大区画化に伴い,追肥作業自体が困難になりつつある。そこで,ほ場条件に対応できる新たな追肥の技術メニューを確立し,登熟期の窒素栄養状態を改善し,高品質みやぎ米の安定生産に資する。 成果:1)簡易施肥器として,1号器,2号器を試作した。試作1号器では施肥ムラが大きかった。試作2号器で尿素を使った場合,施肥ムラはやや改善された。施肥ムラは葉色に反映し,玄米タンパク含量にも影響を及ぼしたが,尿素を使用した方が玄米タンパク含量の標準偏差は小さかった。 2)供試資材は,対照資材より肥効が遅いか,または利用率が低い可能性があり,追肥後葉色の畦畔からの距離によるばらつきは小さかった。散布時の飛距離は,供試資材の最長到達距離が4m程度長いが,距離別の落下量の分布は2回の調査で傾向が異なった。 3)発泡性肥料は慣行よりも生育にややばらつきがみられるが,収量品質に及ぼす影響は軽微であった。発泡性肥料は1粒づつ散布し,疎植にすることで生育のばらつきは抑えられると考えられた。 4)牛ふんたい肥を1t/10a施用した場合の有機入り基肥一発型肥料の施肥窒素量は,セラコートR30含有肥料では5kg/10a程度で慣行並の収量と玄米品質を確保できたが,シグマコート70含有肥料では判然としなかった。たい肥原料と全窒素含量に基づく窒素有効化率と化学肥料代替率(普及に移す技術第85号)を基準に肥効調節型肥料を施用した水稲栽培では,慣行並の収量が得られたが,平成22年度夏期の高温条件下では白未熟粒比が慣行よりもやや高い傾向であった。
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カテゴリ |
肥料
軽労化
省力化
水田
水稲
施肥
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