課題名 |
1 IPM(総合的病害虫管理)による水稲減農薬防除技術の開発 1)広域発生源管理技術の確立 (1) 葉いもちの広域防除徹底による穂いもち防除技術 (1) 箱施薬剤の広域散布による穂いもち発生抑制効果 |
研究機関名 |
石川県農業総合研究センター
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研究分担 |
生物資源G
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研究期間 |
完H20~22 |
年度 |
2010 |
摘要 |
目的:イネいもち病防除を目的として育苗箱施用剤(以下、箱剤)による防除が全県に普及している。しかし、本防除法は葉いもちに効果が高いが、穂いもちに効果が劣るため、穂いもち対象に出穂前後の本田防除が不可欠である。そこで、箱剤を広域に施用し、効果を高めることで穂いもち防除省略が可能か否かを検討する。 成果:葉いもち発病は、広域箱施薬した坪野は、慣行防除の仏大寺と同等に低かったのに対し、仏大寺の無防除圃場は、多発した。モニタリング田は、坪野、仏大寺ともに箱施薬の効果により極めて低かった。坪野の穂いもち発病は、本田防除を行わなかったにも関わらず、本田防除した仏大寺並に低かった。仏大寺の無防除圃場は多発した。モニタリング田の穂いもち発病は、坪野、仏大寺ともに葉いもちの発生は極少であったが、坪野は極少発生、坪野は多発生と差が認められた。これは、坪野では箱剤の広域施用により周囲の葉いもちが極めて少なく周囲からの菌流入が少なかったのに対し、仏大寺は周囲に葉いもち罹病圃場があり、周囲からの菌流入が多かったためと考えられる。以上より、いもち病常発地においても、育苗箱施用剤を集落全体で広域処理することで、穂いもち対象の本田防除を省略しても、発病は本田防除した地区と同レベルの被害許容水準以下に抑制できると考えられた。
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カテゴリ |
病害虫
育苗
いもち病
害虫
管理技術
水稲
農薬
防除
モニタリング
薬剤
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