| 課題名 |
水産業温暖化対策事業水温上昇が琵琶湖の水産生物に及ぼす影響の解明 |
| 研究機関名 |
滋賀県水産試験場
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| 研究分担 |
栽培技術担当生物資源担当環境病理担当
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| 研究期間 |
継H20~ |
| 年度 |
2010 |
| 摘要 |
地球温暖化による水温上昇は閉鎖水域である琵琶湖の水産生物に大きな影響を及ぼすことが考えられる。そのため、本県の水産上重要な魚種を対象に、水温上昇が産卵繁殖や成長に及ぼす影響や、琵琶湖の全循環の遅れによる湖底の低酸素化による影響を予察し、その対策を講じることを目的として実施した。(1)イサザに及す影響調査(平成20年度~) 1) 生息環境調査沖曳き網による3年間の調査から、イサザの分布特性を把握した。秋季のイサザは北湖全域に分布し、水深による密度の違いは顕著でなかったが、急深な水域で多く、斃死個体は水深90m地点で多い傾向がみられた。本年は10月に水深90m水域で斃死個体が採集された。 2) 低酸素逃避実験イサザの低酸素からの逃避行動特性を把握するため、水槽内に酸素濃度の勾配を作り、イサザの行動を観察した。水槽下部の酸素濃度を低下(1mg/L以下)させると酸素濃度の高い水槽上部に逃避する個体がみられた。この行動は、野外においては低酸素域からの逃避につながる可能性があると考えられたが、行動自体は緩慢な印象であった。 3) 既存データの解析既存の環境データ等から、過去のイサザの再生産成功率と関連する要因について検討した。その結果、親魚量、底層の溶存酸素濃度、春の水温、アユの生息量、餌の量との関連が示された。(2)セタシジミに及ぼす影響調査(平成21年度~22年度) 1) 長浜市地先の今西漁場および彦根市地先の松原漁場(水深別)で定期的にシジミを採取し、肥満度をモニタリングし、生息環境との関係を検討している。 2) セタシジミ稚貝の短期的(1週間)な生残率は、底質が泥の場合水温31℃以上で低下したが、砂の場合は30℃でも低下せず、D型仔貝(28℃以上の泥で生残率が低下)よりも高温耐性が高いことが分かった。 3) 漁場沖合で水深別水温を連続観測したところ、今年度は猛暑のため表層水温は例年よりも高く、そのため水温躍層が強固に形成され、水深10~20mの夏季水温は低かった。当初は水温上昇により深部への漁場拡大が予想されたが、温暖化により表層水温が上昇すれば、深場(およそ17m)漁場では内部波による水温上昇が抑えられ、再生産を抑制する可能性が示唆された。(3)ビワマスに及ぼす影響調査(平成20年度~) 1) 産卵場調査:犬上川、知内川および姉川の河床に自記記録式温度計を設置し、産卵期の10月から浮上期の3月までの河川水温の経時変化を調査している。 2) 飼育試験:産卵期の高水温がビワマスの繁殖におよぼす影響を把握するため、昨年度に引き続き、ビワマス卵 のふ化率およびふ化仔魚の浮上率に影響をおよぼすのある水温を調べた。昨年度の結果と合わせるとふ化率は 18℃以上、浮上までの生残率は13℃後半から14℃以上で低下すると考えられた。
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| カテゴリ |
温暖化対策
環境データ
高温耐性
繁殖性改善
モニタリング
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