課題名 |
小麦の有用形質選抜マーカー開発のための基盤技術の構築 |
課題番号 |
2011018492 |
研究期間 |
2010-2014 |
年度 |
2011 |
摘要 |
(1)表現型遺伝子座に連鎖したSSRマーカーの探索(1)種子根に係る形質:以下のQTLを検出することができた。種子根の数(5A染色体、最近傍マーカーwmc150)、開度45度以上の種子根の割合(1B、gwm140;5D、wmc79)、種子根の伸長度(5D、cfd266;7D、wmc450)、屈水性反応(1A、wmc278;2B、wmc764)(2)超極早生の開花期を支配する遺伝子座に連鎖したSSRマーカーの探索:第3同祖群染色体長腕(3)赤さび病抵抗性、うどんこ病抵抗性を支配する遺伝子座に連鎖するマーカーの探索:‘ネバリゴシ’と‘しゅんよう’との間のDH系統で解析した結果、赤さび病は4B染色体上の複数マーカー、うどんこ病は6B染色体のwmc397とwmc726が抵抗性バルクと罹病性バルクで別の方向へ有意に分離歪みを示した。(2)大麦ゲノム情報と小麦マップ情報の統合 Hori et al. (2007) が作成した二倍体小麦の連鎖地図には大麦EST配列由来のマーカーが含まれているので、大麦ゲノムリソースと小麦DNAマーカーの連携が可能である。またMayer et al. (2011)で示されたイネ科染色体のシンテニー関係を利用すればイネゲノム情報と連結することも可能である。Hori et al. (2007)の遺伝地図の上に、小麦のAゲノム染色体に座乗することが報告されているSSRマーカーをマップし、連鎖地図を作製することを計画した。両親系統間での多型データ(NBRP・コムギで取得済み)に基づいて、Hori et al. (2007) が使用したのと同じRIL集団(T. monococcumとT. boeoticumを両親とする)よりゲノムDNAを抽出し、一粒系コムギの全染色体に分散する88のSSRマーカーの分離データを取得した。マッピング用ソフトウエアAntMap v. 1.2によって組換え価に基づく遺伝地図を作製し、大麦ESTマーカーと小麦SSRマーカーの連鎖関係を明らかにした。RILの両親系統のmRNA-seqにより、両親間の一塩基多型、挿入欠失変異を検出するための基礎データを得た。
|
カテゴリ |
うどんこ病
大麦
小麦
DNAマーカー
抵抗性
|