水稲減化学肥料栽培における有機質肥料の肥効改善

課題名 水稲減化学肥料栽培における有機質肥料の肥効改善
研究機関名 地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部上川農業試験場
研究分担 生産環境グループ
研究期間 継H23~25
年度 2011
摘要 目的 水稲減化学肥料栽培(有機質肥料による化学肥料窒素代替率50%)において、収量・品質の高位安定化を図るため、有機質肥料を効率的に利用できる肥培管理方法を明らかにする。
、方法 a.有機質肥料の窒素無機化に及ぼす土壌理化学性の影響評価。b.有機質肥料の窒素無機化に及ぼす圃場管理方法の影響評価。
、結果 a.培養試験における大豆油粕の窒素無機化率は土壌で異なり、-1~105%の間で分布し、pH(KCl) 4.0以上では変動は小さかった。一般的なpHの水田土壌では窒素無機化率に差は認められなかった。
、b.6月13日の茎数は土壌中無機態窒素量と正の相関が認められた。
、c.有機質肥料を入水1週前(5月12日)に施肥することで、硝化を伴う窒素無機化が入水時(5月19日)に認められた。土壌の無機態窒素量は、化成区11.2(うち硝酸態2.2)mg/100g、大豆油粕区6.1(0.7)、発酵鶏ふん区4.6(0.9)、有機入り化成区3.0(0.6)であった(平均地温は12.8℃)。同様に5月7日に施肥した場合、5月12日までの平均地温は9.8℃で、窒素無機化した有機質肥料は発酵鶏ふんのみで、無機態窒素量は2.4(0.0)であった。
、d.施肥方法が生育と収量に及ぼす影響は認められなかった。その要因は本年の良好な気象経過により、有機質肥料施用区の後出来型の生育であっても高い登熟歩合になったためである。
、e.幼穂形成期前の中干しと出穂期後の間断潅漑はともに処理終了時の土壌Ehを上昇させた。中干しと間断灌漑が無機態窒素量に及ぼす影響は判然としなかった。中干し時の作土断面には、ひび割れ部分を除き即時鮮明なジピリジル反応が認められたことから、還元状態の緩和は部分的なものと考えられた。
カテゴリ 土づくり 肥料 水田 水稲 施肥 大豆 肥培管理 圃場管理

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