課題名 | アズキ茎腐細菌病の防除対策 |
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研究機関名 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部上川農業試験場 |
研究分担 |
生産環境グループ |
研究期間 | 完H21~23 |
年度 | 2011 |
摘要 | 目的 、 アズキ茎腐細菌病の被害実態および発生生態を明らかにし、種子生産圃場における本病の防除対策を確立する。 、(2)試験方法 、a.アズキ茎腐細菌病の病徴の整理および発生生態の解明 、病徴観察、発生消長、野良生え小豆の発病調査、罹病残渣が発病に与える影響 、b.アズキ茎腐細菌病の被害解析 、発病度および発病時期と収量の関係、発生程度別に採種した種子の種子伝染による発病 、c.アズキ茎腐細菌病に対する防除対策の検討 、種子消毒および茎葉散布、発病株の抜き取りの防除効果、原・採種圃場およびモデル試験圃場における発病調査 、(3)試験結果 、a.種子伝染による初発は播種後1ヶ月以内に初生葉に認められ、以降、二次伝染により発病が増加した。 、b.種子伝染による病斑は葉脈に沿った褐色~赤褐色の条斑あるいは斑点状でやや水浸状を呈する。二次伝染による初期の病斑は主に褐色~赤褐色水浸状の斑点で、上位葉での発生が顕著である。罹病葉の裏面に形成される水浸状の病斑は本病の診断の決め手となる。 、c.本病が発生した圃場跡の野良生え小豆および罹病残渣は伝染源になる。 、d.茎葉における発病度と小豆子実重との間には有意な負の相関が認められ、本病の発生により小豆が減収することが明らかとなった。 、e.圃場内および近隣に伝染源が存在する場合、外観無病徴個体由来の種子でも、病原細菌を保菌する可能性があり、健全種子生産は不可能であると考えられた。 、f.小豆原・採種圃場およびモデル試験圃場において10圃場中9圃場で本病の発生が認められなかった。発生が認められた1圃場では、発生確認後、速やかに、発病株を中心として4.5m四方の株を抜き取ることにより、二次伝染による新たな発病が認められなかった。 、g.種子生産圃場における無発生圃場産種子の利用、かつ、一般圃場からの隔離および発病株を中心とした抜き取り、薬剤防除、その他圃場衛生により健全種子生産が可能であると考えられた。 |
カテゴリ | あずき 種子消毒 播種 防除 薬剤 |