都内農産物の安全性確保に向けた残留農薬分析技術の確立

課題名 都内農産物の安全性確保に向けた残留農薬分析技術の確立
研究機関名 公益財団法人東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センター
研究分担 農林総合研究センター
生産環境科
研究期間 完H21~23
年度 2011
摘要  近年都内で使用が増加している農薬はLCでの分析が必要であり、かつ従来の検出法では分析が煩雑困難であることから、精密・迅速な残留実態の把握や安全性確保対策が不十分な状況である。そこで、LCMSMS(高速液体クロマトグラフィー質量分析計)を用いて、エマメクチン(アファーム)、イミダクロプリド(アドマイヤー)、ジノテフラン(スタークル)等の分析法を検討する。LCMSMSは近年導入されてきている高性能分析機器であるが、新しい機器であるため分析法情報が乏しく、また、対象とする農薬も比較的新しい農薬であることから、分析方法が十分に確立されていない。したがって、本課題において分析方法を確立し、さらに確立した方法を用いて都内農産物における農薬残留実態を把握し、安全性を確保する。
、 (1) 抽出精製済みの茶の試料に対してイミダクロプリドを0.1ppmになるように添加し,HPLCおよびLC-MS/MSを用いて回収試験を行い比較をしたところ、HPLCでは夾雑成分の妨害により検出できなかったが、LC-MS/MSでは明瞭なピークを確認することができた。(2) 堆肥中に残留しているクロピラリドの抽出・精製法を改良し,LC-MS/MSを用いた定量法を開発した。メタノールで2回抽出し、その後の操作を行うことで残留農薬分析法の条件である回収率および変動係数を確保することができた。本法により安定したクロピラリドの測定が可能となった。(3) コマツナに対して63農薬成分を0.1ppmになるように添加し,厚生労働省の通知による「LC/MSによる農薬等の一斉試験法」を改良して塩析とミニカラムを省略した抽出・精製を行った後,LC-MS/MSで定量する回収試験を実施した。供試した全ての農薬成分において,検量線は相関係数が0.990以上の良好な直線性を示した。回収率70~120%を満たすものは63成分中53成分であった。
カテゴリ 病害虫 こまつな 農薬 分析技術

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