課題名 |
キクにおけるイオンビーム誘発変異の早期固定化による新品種育成 |
研究機関名 |
兵庫県立農林水産技術総合センター
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研究分担 |
農業技術センター農産園芸部
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研究期間 |
完H21~23 |
年度 |
2011 |
摘要 |
目的:イオンビームにより誘発した花弁の微少な変異部分から、再分化個体を育成する技術を確立し、花色変異を主とした兵庫県および地域オリジナル品種を作出する。 成果:混合培地の条件としては、IAA 5.0mg/l・NAA 2.0mg/l・BA 1.0mg/lまたはIAA 10.0mg/l・NAA 2.0mg/l・BA 10.0mg/l・kinetin 0.1mg/lが良好であり、部分変異の花弁培養を混合培地で一括処理が可能であった。これにより花弁培養にかかる労力を省力化できる。昨年度供試した「夢の里」はIAAで再分化が誘発されやすい品種で、今年供試した「なおみ」、「紅椿」はNAAで再分化が誘発されやすい品種であった。これらはいずれもNIB区またはNIBK区で良好な結果を得ており、オーキシン類の混合による影響はないものと考えられた。今年度は9品種15種類の花色変異体で安定性の確認を行い、そのうち8品種10種類で選抜を行った。このうち「夢志光」の濃赤色、濃黄色、純白色と「泰力」のレモン色変異は次年度現地栽培試験を行う予定である。また、「コーラス」の桃色、クリーム色変異は母株の株が揃い次第、現地栽培試験を行う予定である。「秀芳雄志」のレモン色変異体は良好な苗がそろわなかったため、評価が十分に出来なかったが、草丈が低い傾向が見られた。「金茶二輪」の花色不安定性は照度や光強度による影響ではなく、農家の栽培環境では金茶色を示すと思われた。また、この不安定性は元の品種の性質であり、黄色変異体は花色変異体ではなく、花形変異体であった。
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カテゴリ |
きく
くり
省力化
新品種育成
茶
品種
レモン
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