ブドウの害虫クビアカスカシバの防除対策 、2,防除方法の確立

課題名 ブドウの害虫クビアカスカシバの防除対策 、2,防除方法の確立
研究機関名 山梨県果樹試験場
研究分担 病害虫科
研究期間 継(H23)~(H25) 、
年度 2012
摘要 (1)化学的防除法の検索
、1) 基礎活性の検定
、パダンSG水溶剤(1500倍)、フェニックスフロアブル(4000倍)、アディオンフロアブル(1500倍)、ディアナWDG(10000倍)に浸漬した人工飼料インセクタLFSに、中齢幼虫を接種したところ、パダンSG水溶剤とアディオンフロアブルは、高い殺虫効果が認められた。フェニックスフロアブルにも高い殺虫効果が認められたが遅効的であった。ディアナWDGの殺虫効果は低かった。
、2) 防除薬剤の残効期間
、パダンSG水溶剤(1500倍)、フェニックスフロアブル(4000倍)の、散布3週間後もしくは7週間後のブドウ樹上に、孵化幼虫(75頭/区)を接種したところ、食入痕は認められなかった。しかし、無処理区でも極めて微小な食害痕が、6箇所発生した程度であり、残効は判然としなかった。接種方法を改善し、継続して調査を行う。
、3) 防除体系の改善
、フェニックスフロアブル(4000倍)とパダンSG水溶剤(1500倍)を供試し、山梨市牧丘町の現地ブドウ圃場(品種:巨峰)で試験を行った。6月上中旬(開花直前)と7月中下旬(袋かけ後)に、計5パターンの防除体系にて薬剤散布を実施し、8月下旬~9月上旬にかけて被害状況を調査したところ、フェニックスフロアブルの1回および2回散布の防除効果は、調査圃場により、ばらつきがあったが、総合的には慣行の防除体系(袋かけ後のパダンSG水溶剤1回散布)と、同等~やや優る効果が得られた。また、成虫の発生時期に合わせて、パダンSG水溶剤の散布回数を追加することで高い防除効果が得られた。
、(2)性フェロモンによる大量誘殺に向けた素材の検索
、山梨市牧丘町にて調査を行ったが、本年のクビアカスカシバの発生量は非常に少なかった。このため、トラップの形状による誘殺虫数の差は明確にならなかったが、粘着式トラップは、他の形状のトラップよりも誘殺虫数や誘殺回数が多い傾向があった。
、 ルアーに含浸させるフェロモン量を20~100mgの範囲で増やすと、誘殺虫数が増加する傾向は見られたが、有意な差ではなかった。各種ルアーへの誘殺虫数を積み上げグラフにすると、成虫の誘殺は6~8月末に認められ、そのピークは6月下旬~7月上旬と、発生量は少ないが、従来のパターンと同様の発生消長であった。
カテゴリ 害虫 クビアカスカシバ 性フェロモン 品種 フェロモン ぶどう 防除 薬剤

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