次世代さぬきうどん用小麦と温暖化対応水稲品種の開発

課題名 次世代さぬきうどん用小麦と温暖化対応水稲品種の開発
研究機関名 香川県農業試験場
研究分担 作物・特作部門
研究期間 継H23~H27
年度 2012
摘要 目的:さぬきうどん用小麦「さぬきの夢2009」の優れた特徴を維持しつつ、製粉性やグルテンを強化した後継品種を開発する。温暖化に対応した高温登熟性に優れる水稲品種を育成する。
、成果:1)「さぬきの夢2009」後継品種は、秋播型の早生および耐穂発芽性を主な育種目標とし、系統の養成と特性評価・選抜を行った。交配(平成24年4月)は、か交429~441の13組合せを実施した。平成24年秋播において、F1世代は、か交429~441の13集団を養成した。F2世代は、か交413~415および418~427の13集団を養成した。F3世代は、か交400~408の9集団を養成した。F4世代は、か交386~396および399の11集団を集団養成した。F5世代としてか交379~385の7組合せについて、当年産で穂選抜したF4の穂毎に延べ547の派生系統に展開した(派生系統1年目)。F6世代はか交336、348、357、364、366、372~375の11組合せについて261系統(派生系統2年目)を養成した。F7世代はか交313、320、330~359のうち19系統群について313系統(派生系統3年目)を養成して選抜した。F8世代は6系統群16系統(か交308、310、318、322、326および327)、F9世代は7系統群12系統(か交284、285、288、298、299、304、306)、F10世代は2系統群2系統(か交268、271)、F11世代は1系統群1系統(か交260)を養成して系統選抜を行った。生産力検定は、予備調査としてF8世代を対象に2反復で、本調査としてF9~11世代を対象に2反復で実施した。前年度までの試験結果により、「か交271-46」に「香育28号」の地方系統番号を附した。また、極短稈系統「か交299-6」を育種素材として「香育短1号」の番号を附し、追肥の増量や開花期追肥に関する施肥試験に供した。
、2) 温暖化対応型水稲早生品種の育成。高温登熟性検定方法の確立するため、県育成有望品種系統(中生7品系、早生7系統)、他試験地育成有望品系(中生5品系)と比較品種(中生6品種、早生11品系)として供試し、早植えによる試験を行った。その結果、中生系統については「香系17号」「255-30」「西海283号」「中国201号」が外観品質に優れ白未熟粒の発生が少なかった。また、早生系統については「259-43」が最も外観品質が優れ精玄米重が重かった。
、3)水稲高温登熟性品種の育成。登熟期の高温耐性に優れ、本県の気候風土に適する高品質良食味品種の育成を目標とし、交配からF10の系統選抜まで実施した。交配は交339~346の8組合せを実施した。F1は交322~交338の17集団、F2は交317~321、交270の6集団を養成した。F4世代の集団は交301~303、交305、交307~311、を養成した。F5世代において、交266、交280、交294~296、交298、交300の集団から個体選抜を行った。F6世代において、供試112系統より38系統を系統選抜した。F7、F8、F9、F10世代において、供試39系統より11系統を系統選抜した。F8世代において、「259-43」は高温条件下において外観品質に優れ精玄米重が重いことから、地方番号「香系18号」を付した。地方番号を付した系統では、「香系17号」は、生産力検定試験および系統選抜を継続することとした。
カテゴリ 育種 高温耐性 小麦 施肥 品種 良食味

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