地域農業の変化に対応する用排水のリスク評価及び運用管理手法の開発

課題名 地域農業の変化に対応する用排水のリスク評価及び運用管理手法の開発
課題番号 2012020442
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 久保田富次郎
協力分担関係 石川県
石川県立大学
東北農政局
農村振興局防災課
東北農政局水利整備課
沖縄県農業研究センター名護支所
(株)日水コン
研究期間 2011-2015
年度 2012
摘要 渇水等関連リスクの定量的評価手法と水資源の運用管理手法に関しては、a)河川取水、用水配分、水管理、河川への還元等の灌漑主体流域における水循環過程を組込んだモデルを構築し、これらを実装した分布型水循環モデルを開発した。b)河道からの溢水・氾濫を表現する氾濫モデルを構築し、それを分布型水循環モデルに導入し、この流域水循環モデルにより、大規模で長期間におよぶ氾濫の全体像が把握でき、出水のピーク流量及び発生時期の再現性が向上した。c)手取川扇状地、七五三掛地すべり地区の調査結果から、地表水と地下水の相互作用の指標となる項目として、地下水中の水素・酸素安定同位体比、ラドン濃度、水温等を抽出した。また、流域における地下水の流動機構を明らかにするための基本手法として、安定同位体比によるかん養標高の推定法、ラドン濃度測定による滞留時間の推定法等を選定した。
高温リスクと用水受容の変動機構及び地区レベルの適切な用水管理手法に関しては、a)用水需要の変化と要因分析について、低平地水田における圃場整備地区の揚水機の運転管理の実態を分析するとともに、補給灌漑地区の既存水源の利用実態の把握と、従量制料金制を実施する地区の事例調査を行い、その節水効果と制約を明らかにした。b)数百ha規模の水田整備事業事例地区内において、再整備前後の生産性検討ブロック単位の用排水機能から作物(穀物)の生産性を評価する基礎モデルとして、評価対象圃場ごとの湛水位や地下水位を算定・表示するモデルを作成した。c)農業水利システム内に設置する調整施設の位置や容量について、末端の用水需要に基づいた計画・設計を支援する汎用的なモデルを開発した。
水質汚濁のリスクの評価手法と水質管理に基づく適切な用排水管理手法に関しては、a)農業水利システムでの水質調査により、遮光されたパイプラインを含む水路システム内の流下に伴う有機性汚濁や糞便性大腸菌群数等の変化速度を定量評価するとともに、それらを再現する数理モデルのプロトタイプを作成した。b)水質のリスク評価の基礎的知見として、水田湛水中における亜鉛の形態別濃度の変化を明らかにした。
カテゴリ 管理技術 水田 水管理

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