課題名 | 水田単作におけるP,K減肥基準の策定 |
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研究機関名 |
宮城県古川農業試験場 |
研究分担 |
土壌肥料部 |
研究期間 | 完H21~25 |
年度 | 2013 |
摘要 | <目的> 、 最近の肥料原料の世界的高騰を受け,宮城県内においてもリン酸およびカリ等の肥料価格高騰により農家経営が圧迫されており,減肥について関心が高まっている。 、 本研究では,可給態リン酸および交換性カリの土壌肥沃度が異なるほ場において,リン酸およびカリの施肥基準を変えて複数年水稲を栽培することにより,適切な減肥基準を検討・策定する。 <成果> 、5種類の土壌で実施したリン酸減肥試験では,処理区間で茎数,穂数および精玄米重等に差はあるものの,黒ボク土を除くリン酸濃度が,最高分げつ期で1.0%前後であることから,リン酸欠乏はないと推察した。黒ボク土では,試験前のトルオーグリン酸が4mg/100g乾土とリン酸肥沃度が最も低く,最高分げつ期頃の稲体リン酸濃度も低く,リン酸無施用区は最高分げつ期頃の茎数が少なくリン酸欠乏が起きていると推察した。ただし,栽培後期の好天により分げつが促進され処理区間で穂数に差がつかなかったため,リン酸欠乏は減収の要因にはならなかった。 、 4種類の土壌でのカリ減肥試験では,幼穂形成期の稲体において,全区が4.01~5.23%K2Oの範囲にあり,カリ欠乏の水準(2.4%K2O)よりも高いことから,カリによる品質および収量の低下は見られなかったが,カリ無施用や50%減肥の場合,土壌によっては交換性カリが減少した。 、 PKセーブ施用による生育抑制,減収の傾向は見られなかったが,整粒歩合が対照より低い傾向が見られた。可給態リン酸は土壌の採取日や抽出法の違いにより傾向が異なった。また,栽培跡地土壌の交換性カリは標準対照区よりも低い傾向がみられた。 |
カテゴリ | 肥料 経営管理 水田 施肥 |