課題名 | 、1 大規模経営を発展させる土地利用型 、作物の栽培技術の確立 、1)水稲の疎植栽培による超低コスト技 、術の開発 、 1) 「ゆめみづほ」の3.3m2当たり37 、株疎植栽培における多収栽培技術 、の検討 、 |
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研究機関名 |
石川県農林総合研究センター農業試験場 |
研究分担 |
作物栽培G |
研究期間 | 完H23~H25 |
年度 | 2013 |
摘要 | 目的:水稲の疎植栽培は育苗箱数の削減による低コスト化、育苗管理や運搬の軽労化に有効である。しかし、疎植の生育パターンは慣行と異なることから、生育量や登熟条件によって収量や品質の低下が懸念される。そこで、(試験1)移植時期毎に最適な栽植密度(試験2)穂数型品種「ゆめみづほ」を用いた疎植栽培での多収技術を検討する。 、成果:(試験1)移植時期毎の最適栽植密度の検討:m2当たり茎数は、慣行(60株/3.3m2移植)より、37、42株/3.3m2移植で少なく推移した。収量構成要素について、37、42株/3.3m2移植で、慣行よりm2当たり穂数が少なくなり、1穂籾数が多くなる傾向がみられた。登熟歩合は慣行と同等から高い傾向で、千粒重は変わらなかった。収量は、5月2、20日移植では、50株/3.3m2移植までは、慣行と同様で安定していた。6月10日移植は栽植密度に関わらず、収量は低下した。玄米品質は、栽植密度による差はみられない。以上より、移植時期は5月上中旬の場合、50株/3.3m2移植までなら収量は安定する。37、42株/3.3m2移植は、穂数減による収量低下が懸念される。6月中旬では、いずれの栽植密度においても収量水準が大きく低下する。 、(試験2)疎植栽培での多収技術の検討:成熟期は全試験区で8月25日となり、基調「ゆめみづほ」の8月15日より10日遅かった。収量構成要素は、基調「ゆめみづほ」と比較して、m2当たり穂数は基肥2.4kg/10a区で少なく、穂肥多肥区では同程度となった。2次枝梗数は全試験区で多くなり、これに伴い1穂籾数も多くなった。穂数は多肥により増加した。特に基肥多肥の効果が大きく、基肥4.8kg/10a区の穂数は400本/m2以上となり、m2当たり籾数も多くなった。収量においても基肥4.8kg/10a区で高かった。玄米品質は、基調「ゆめみづほ」と比較して、全試験区で胴割粒が多発し、整粒割合は50%を下回った。乳白粒は基肥多肥によって多くなった。玄米蛋白質は、基肥4.8kg/10a+穂肥3.0+3.0kgN/10a区で県指針の目標値である7.0%より高くなった。以上より、「ゆめみづほ」による37株/3.3m2での疎植栽培では、基肥を多肥にした場合、穂数の増加によって収量は高くなった。しかし、施肥水準に関わらず1穂籾数が標準の栽植密度(基調「ゆめみづほ」)に比べて多く、胴割粒が顕著に増加した。このため、「ゆめみづほ」においては37株/3.3m2での疎植栽培は望ましくない。 、 |
カテゴリ | 育苗 軽労化 栽培技術 水稲 施肥 大規模経営 多収栽培技術 低コスト 品種 |