課題名 | ロボット用播種・施肥機の開発 |
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課題番号 | 2012021269 |
研究機関名 |
国立大学法人 北海道大学 |
研究期間 | 2010-2012 |
年度 | 2012 |
摘要 | 市販品の施肥・播種機(ドリル)を改造してロボットトラクタで施肥・播種作業が行えるシステムを構築した。作業者がトラクタに搭乗していないということは,施肥・播種作業時何かラブルが発生しもそれを知ることができない。このため,作業機(施肥・播種機)に想定されるトラブルの検出センサーを装備した。想定されるトラブルは2つあり,ひとつはタンク内の種子および肥料が無くなること,もうひとつは種子および肥料が排出ポート内で詰まってしまっていることである。さらに,種子が一定量で繰り出されて(播種されて)いることをモニタすることは営農管理上有用であるので,この情報も取得することにした。 超音波センサーは,タンク内の種子あるいは肥料の上方に設置した。センサーから種子あるいは肥料上面までの距離を検出することで,タンク内の種子あるいは肥料残量を知ることができる。種子および肥料の補給作業の妨げにならないよう位置に超音波センサーを設置し,センサーのキャリブレーションを行った。 種子および肥料の排出ポート内での詰まりについては,デジタル式のフォトセンサ―を使用して,詰まり現象が“ある”,“ない”の2通りの状態量として検知する。つまり現象は,土壌のポート内への逆流,肥料の場合は吸湿により固まることにより起こり得る。 種子の繰り出し量をリアルタイム情報として知ることは,単位面積当たりの播種量を保障し,収穫量を予測する上で有用である。この情報を光ファイバーセンサーにより検出した。面積当たりの播種量は,作業幅(機体寸法から既知,供試機の場合250cm)と作業速度から換算できる。作業速度は,本年度においては供試施肥・播種機の駆動輪にロータリエンコーダーを取り付けて取得した。将来的にはロボットトラクタのGPSから取得する。 超音波センサー,光ファイバーセンサー,フォトセンサ―の情報は,課題番号105-1で開発したNARO-CANボードを使用して作成した作業機ECUで取得し,さらに,別の作業機ECUを介して,ロボットトラクタのコンピュータと情報通信が行えるシステムを構築した。 光ファイバーセンサーに基づく種子の繰り出し量の情報は,課題番号102のロボット作業管理システムに無線通信され,常時モニタできるようになっている。 |
カテゴリ | 肥料 作業管理 GPS 施肥 播種 ロボット ロボットトラクタ |