養液栽培培地の極少量化技術によるトマトの省力・軽労化および安定化技術の開発

課題名 養液栽培培地の極少量化技術によるトマトの省力・軽労化および安定化技術の開発
課題番号 2012021278
研究機関名 国立大学法人 千葉大学
静岡大学
研究期間 2010-2014
年度 2012
摘要 平成24年度は、少量多頻度給液による効果的な養水分吸収と肥培管理における量管理の観点から、実用規模での排液再利用システムでの施肥コストを軽減するための給液管理技術を確立すること、低段密植・極少量培地耕がかかえる周年安定生産に向けた課題を克服するための環境制御技術に最適品種や作型、苗供給システムを組み合わせることにより、多収生産に役立つ知見を集積することを目的に試験を行い、以下の結果を得た。
(1) トマトの効率的苗供給システムの開発
 バーミキュライトを用いたマトリックプライミング条件として、処理温度、処理期間、処理後の貯蔵期間を明らかにした。これにより処理した種子を3週間保存しても、プライミング効果は安定して維持されることが確認された。その後の栽培試験により、出芽、開花調査を行った結果、マトリックプライミング処理した株では、定植後の活着が良好で、開花揃いは対照区の7日に対し4日であった。
(2) 少量多頻度給液による低濃度培養液施用体系の確立
 Dトレイ処方での総吸収量は、NO3-N、P、K、Caで増加し、MgとNH4-Nでは低下した(データ略)。地上部重と総収量はDトレイ処方で増加した。本実験においては、着色不良果や葉部での欠乏症状は確認されなかった。
(3) 作業の平準化と年間を通した省力化・労働時間の短縮と高栽植密度のための作型開発
 本実験の結果、可販果率が50%以下の品種数はオランダ品種で1品種、日本品種では4品種であった。また、過去の静岡大学生産圃場での栽培実績に基づき、5月と7月播種の作型間の収量を比較すると、0.9kg/株と0.5㎏/株と7月播種で著しく収量が低下し、特に8月下旬開花の第3果房の可販果収量は皆無となった。この時の本圃栽培期間/収穫期間は94日/42日で、同時期に2段栽培とすると74日/28日に短縮でき、夏期高温期の収量低下を軽減できる可能性が確認された。
カテゴリ 温度処理 環境制御 管理技術 軽労化 コスト 栽培技術 省力化 施肥 トマト 播種 肥培管理 品種 養液栽培

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