課題名 | 超多収イネ品種のソース能関連形質の遺伝解析 |
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課題番号 | 2012021717 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所 東京農工大学 農業・食品産業技術総合研究機構作物研究所 |
研究期間 | 2008-2012 |
年度 | 2012 |
摘要 | 課題責任者として分担研究機関の成果も含めた光合成能力向上への貢献が期待できる各種QTLの複数年の解析結果を取りまとめ、ソース能に関する遺伝的基礎を明らかにした。籾数増加遺伝子(Gn1a)座を相互に置き換えたコシヒカリおよびタカナリ遺伝背景の準同質遺伝子系統を作出し、その特性を評価した。アケノホシが持つ出液速度に関するQTLが、窒素輸送速度ではなく根のバイオマスとの関係があることを明らかにした。 前年度までに見出された光合成速度を高めるQTLと葉身傾斜角度を高めるQTLを確認し、第1、10染色体の光合成速度を高めるQTL領域を、それぞれ約4.6Mb、約3.8Mbに、第1、3染色体にある葉身傾斜角度を高めるQTL領域を、それぞれ約4.5Mb、約3.4Mbに絞り込んだ。また、強稈性に関わる断面係数および曲げ応力のQTLを確認し、第5染色体の断面係数を大きくするQTLを約3.5Mbに絞り込み、また第11染色体の曲げ応力を高め皮層繊維組織を厚くするQTL領域を10.6Mbに推定した。 コシヒカリ/タカナリの正逆CSSLsの収量試験により、収量向上にはシンクサイズの拡大だけでなく高ソース能の付与が不可欠であることを遺伝的に示すとともに、光合成QTLの1つであるGPSを同定し、原因遺伝子を突き止めた。今後は、更なるソース能QTLsの同定とともに、シンク・ソースQTLsの集積による収量向上の検証研究が重要である。 |
カテゴリ | GPS 収量向上 品種 輸送 |