課題名 | 玄米成分関連遺伝子の解析 |
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課題番号 | 2012021732 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所 農業・食品産業技術総合研究機構作物研究所 理化学研究所 |
研究期間 | 2008-2012 |
年度 | 2012 |
摘要 | コシヒカリの炊飯米の良食味に関与する第3染色体短腕上のQTLを絞り込むため、日本晴とコシヒカリの戻し交雑後代からQTL近傍で組換えを起こした固定系統群を作出し、食味官能試験に供試するために作物研究所に送付した。登熟期の胚乳におけるデンプン合成系遺伝子の発現パターンを定量PCR法により調査し、QTLがコシヒカリ型の固定系統では登熟後期のデンプン合成が維持されている可能性が示唆された。 コシヒカリの良食味に関与する第3染色体短腕上の遺伝子については、食味官能試験により候補領域を83kbに絞り込むことができた。さらにメタボローム解析により目的遺伝子に関連する代謝産物を明らかにできた。空育162号のアミロース含有率に関与する第2染色体上の遺伝子は候補領域を74kbに絞り込むことができた。 「コシヒカリ」の炊飯米の良食味に関与する遺伝子座のQTL を絞り込むため、「日本晴」および「コシヒカリ」の戻し交雑後代からQTL 近傍で組換えを起こしたQTLマーカー選抜固定系統群を対象として、アミロース、タンパク質の成分含量、炊飯米の外観および物性の測定、炊飯米抽出物のオリゴ糖、アミノ酸濃度等の理化学特性を解析し、食味官能試験の結果と対応し、良食味性を判断できると考えられる炊飯米外観および炊飯米表層の硬さ、粘り具合を表す物性等の理化学特性の簡易的な評価手順を確立した。 コシヒカリの炊飯米の良食味に関与する第3染色体短腕上のQTL を絞り込むため、日本晴とコシヒカリの戻し交雑後代からQTL 近傍で組換えを起こした固定系統(17 系統、3 反復)について炊飯米表層成分を取得し(ここの作業までは作物研、鈴木啓太郎氏による)、それを理化学研究所植物科学研究センターのGC-MS, LC-MS, CE-MSで解析した。得られた情報を元に、食味官能値と相関してレベルが増減する代謝産物について絞り込みと評価を行った。 |
カテゴリ | メタボローム解析 良食味 |