静電場スクリーンおよびUV-Bを用いた省力・低農薬生産システムの開発

課題名 静電場スクリーンおよびUV-Bを用いた省力・低農薬生産システムの開発
課題番号 2013023463
研究機関名 国立大学法人 千葉大学
大阪府環境農林水産総合研究所
研究期間 2010-2014
年度 2013
摘要 (1)静電場スクリーン設置施設における環境改善効果の評価
ガラス温室(W6.2m×D7m×H3m)の側窓(96cm×146cm、6枚)に静電場スクリーンを装着し、温室中央部の乾・湿球温度とスクリーンの内側と外側の風速を計測して栽培環境改善効果を調査した。夏期の温室内の日最高気温や換気量を0.4mm目合い防虫ネット設置温室と比較したところ、自然風条件において静電場スクリーンを設置した温室の日最高気温は2~4℃低く推移し、風速から算出した換気量は60%向上して、環境改善効果が高いことを明らかにした。
(2)改良型静電場スクリーンの害虫侵入防止効果
静電場スクリーンを展張したケージをトマトハウス内に設置し、ケージ内に5-8葉期のトマト苗を6-8日間静置して、同時に黄色粘着トラップ2枚を吊してタバココナジラミ成虫およびミカンキイロアザミウマ成虫の誘殺虫数を調査した。対照として静電場スクリーンの代わりに0.4mm目合い防虫ネットを展張したケージ区(0.4mm防虫ネット)と、ケージなし区(無処理)を設けた。その結果、無処理区に対する侵入阻止率は両害虫ともに極めて高く、0.4mm防虫ネットと同等の効果であることが明らかとなった。 
(3)改良型静電場スクリーンのトマトうどんこ病発生抑止効果
トマトうどんこ病が多発しているハウス内に上述のケージを設置して、ケージ内にトマト苗6株を1週間静置後、ガラス温室に移して1週間栽培し上位4葉の発病を程度別に調査した。対照は上述と同様とした。その結果、平均発病度は無処理区が36.5であるのに対して、スクリーン区が9.7、0.4mm防虫ネット区が20.4であり、静電場スクリーンによるうどんこ病の発病軽減効果は防虫ネットより高いことが明らかとなった。
(4)改良型静電場スクリーンによるトマト黄化葉巻病(TYLCV)の伝搬回避効果
トマトTYLCVが多発(感染株率70%)しているハウス内に上述のケージを設置して、ケージ内にトマト苗6株を1-2週間静置後、ガラス温室に移して1週間栽培し上位葉を採取してPCR診断によりウイルス感染の有無を調査した。対照は上述と同様とした。その結果、無処理区の感染率が78%であるのに対して、静電場スクリーン区が23%、0.4mm防虫ネット区が33%であり、静電場スクリーンの優位性が明らかとなった。
(5)UV-Bによる病害発生抑制効果の実証
UV-B夜間間欠照射によるトマトすすかび病の予防的な発病軽減効果を農薬単剤散布と比較した。その結果、中発生条件ではあるがUV-B処理区の防除価は68、農薬(ベルクートWP)の防除価76とほぼ同等の防除効果であり、発病前からの予防的処理により農薬並みの防除効果を示すことが明らかとなった。
カテゴリ 病害虫 うどんこ病 害虫 タバココナジラミ トマト 農薬 防除

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