課題名 | (ウ)水産資源の合理的利用技術の開発 |
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課題番号 | 2014025677 |
研究機関名 |
水産総合研究センター |
研究分担 |
堀川博史 山下秀幸 南浩史 星野浩一 越智洋介 藤原邦浩 井上裕紀子 小倉未基 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2014 |
摘要 | (ウ)北西部太平洋における生態系構成種について、はえ縄漁業による生態学的リスク評価を、安定同位体情報を加えて試み、育雛期及び非繁殖期におけるクロアシアホウドリのリスクが高く、育雛期のコアホウドリのリスクが低くなることを把握した。各水域の漁業管理機関で求められている混獲データの収集・整理と提出、海鳥類、海亀類の混獲実態の把握、ホットスポットや混獲条件の特定、混獲削減及び混獲影響査定に必要となる調査とデータ解析を実施した。海鳥類、海亀類の混獲回避技術並びに混獲の少ない漁具を開発し、有効性を検討してまぐろはえ縄漁船に適合させるための高度化、実用化試験を行った。混獲生物資源の基礎的知見を収集するため、分布、食性、栄養状態、漁業との競合関係、混獲発生メカニズム、混獲回避措置に対する行動を把握するための試験研究や情報収集を行った。公海サンマについて、表面水温と海面高度情報を併用する探索技術の有効性を再確認し、既存のさんま漁船複数隻が操業・運搬の各機能を適宜交替する船団運航方式により漁獲量が増加することを確認するとともに、海外市場開拓のため、ロシア向け陸上凍結製品を試験的に生産し販売した。新潟県上越地区において、二段式分離型小型底びき改良網を通常操業日に使用した場合の水揚げ金額を調べ、漁業者から十分実用的との評価を得た。定置網の箱網内における行動観察の結果、クラゲ類は揚網終盤の海面付近での排出が効率的であることが推察され、排出のための2 種類の装置を製作して漁業者の意見を収集した。混獲対応策の成果は、各漁業管理機関で活用されており、合理的な操業方法の研究成果が順次漁業現場へ還元された。本研究課題の成果は、資源の持続的利用のみならず、漁業コストの削減等に繋がることが期待される。 |
カテゴリ | 管理技術 コスト 繁殖性改善 |