イチゴ等施設野菜の周年多収生産システムの開発

課題名 イチゴ等施設野菜の周年多収生産システムの開発
課題番号 2014025545
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 大和陽一
協力分担関係 (株)FTH
(株)ナチュラルステップ
三好アグリテック(株)
福岡総農試
佐賀農研
熊本農研
九州大
三重県
北海道
千葉県
研究期間 2011-2015
年度 2014
摘要 周年安定生産や収量増加に関しては、
a) 施設を換気している状態でも、CO2を局所的に施用することにより、イチゴ植物体近傍のCO2濃度を高く維持することができ、果実収量が増加する見通しを得た。
b) イチゴ多植栽培システムとクラウン温度制御、一部の苗の低温短日処理・早期定植により10月~7月の収量として達成済みの10t/10aを、CO2施用、早朝加温及び高輝度LED補光を加えて好適な光合成環境を長時間持続させることにより、早期定植を行わなくても12月~5月の収量として達成できる可能性を示した。
c) プレハブ冷蔵庫内に設置するポータブル蒸熱処理装置(試作機)の改修・調整により、内部温度の偏差を最小化した。これを元に改良・設計した装置の偏差は、無調整でもそれと同等で、また、蒸熱処理はイチゴの出蕾・開花に影響しないことを明らかにした。
d) 種子繁殖性イチゴ「よつぼし」の夏秋どり栽培において、花成誘導刺激となる長日処理に感応する葉齢が10葉程度であることを明らかにした。
e) 高設栽培で四季成り性品種を春に定植した場合、前年同様、イチゴ「サマーティアラ」が多収で一果重が大きいことから、適品種と判断した。
f) イチゴ「なつあかり」では6、7月の長日処理で花房数が増加したが、「すずあかね」ではいずれの時期の長日処理も影響が小さく、四季成り性イチゴの連続開花性が弱い品種は長日処理に対する花成反応が敏感で、強い品種は反応が弱いことを明らかにした。
高付加価値化に関しては、
a) アスパラガスで11~12月の端境期生産にポット養成株を用いる場合、2年生株からの収穫開始3年間で、500g/株(800kg/10a株養成ハウス)/年程度の収量が得られる可能性を示した。
b) 九州地方における簡易施設での結球レタスについて、10月上旬までに定植すると茎伸長やチップバーン発生のリスクがあり、10月中旬~2月中旬に連続して定植すると1月上旬~4月中旬に結球重500~700gのものを安定して収穫できることを示す作付けモデルを作成した。
c) 完全人工光型植物工場でのリーフレタスの新鮮重に及ぼす明期時間の影響は、比較的葉数が少なく、個葉が大きい品種ほど大きいこと、照明時間当たりの調整重は「ノーチップ」では明期14時間、「ファンシーグリーン」では12時間程度で最大になることを明らかにした。
d) 89品種(13目14科35種)のほとんどの品目で、パルプ培地を用いたスプラウト生産が可能であり、有用成分を有するスプラウトの広範な探索に利用できることを示した。
カテゴリ アスパラガス いちご 高付加価値 栽培技術 CO2施用 施設園芸 繁殖性改善 品種 リーフレタス レタス

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