2 低コスト・安定生産技術の開発に関する試験、(4) 移植たまねぎの安定生産のための窒素分施技術の確立

課題名 2 低コスト・安定生産技術の開発に関する試験、(4) 移植たまねぎの安定生産のための窒素分施技術の確立
研究機関名 地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部北見農業試験場
研究分担 研究部生産環境グループ
研究期間 継   平成25~27年
年度 2014
摘要  a 試験目的:たまねぎの安定生産および環境への窒素負荷の低減を図る効率的な施肥法として、現行の基肥を基本とする体系(基肥一発施用+応急的追肥)に代わる窒素分施技術を確立する。、 b 試験方法:、 (a) 各地域における施肥配分・分施時期・肥料形態の検討、 試験地:北見農試圃場(褐色低地土;熱水抽出性窒素5mg/100g、有効態リン酸67mg/100g)。耕種概要:品種「北もみじ2000」、移植日5/8、収穫日9/10。試験処理:①窒素施肥配分(前;基肥-分施=8-4kg/10a、後;同4-8kg/10a)、②分施時期(2;移植後2週目、4;同4週目、6;同6週目、8;同8週目)、③分施で用いる肥料形態(硝;硝酸カルシウム、安;硫安、尿;尿素)と前記①および②を適宜組み合わせて次の区を設置。対照(基肥窒素12kg/10a)、前2硝、前4硝、前6硝、前8硝、前2安、前4硫、前6安、前4尿、後4硝、無窒素。、 (b) 窒素分施技術と総合的施肥改善効果の実証、 試験地:現地圃場(褐色低地土;熱水抽出性窒素4mg/100g、有効態リン酸71mg/100g)。耕種概要:品種「オホーツク222」、移植日4/29、収穫日9/3。試験処理:上記試験(a)の対照区(基肥窒素15kg/10a)、前2硝、前4硝、前6硝の4区を設置。いずれの区もリン酸施肥削減技術を組合せた。、 c 成績の概要:、 (a) 栽培期間中の降水量は平年並みで、移植後1月間の降水量は51.5mmと少なく、無機態窒素の推移からも窒素流亡リスクは小さかったことが示唆された。、 (b) 基肥と分施の施肥配分について検討した結果、基肥重点の前4硝区および分施重点の後4硝区は、対照区とほぼ同等の生育量で推移し、収量もほぼ同等であった。なお、後4硝区は、生育前半の窒素供給が不足した前年度とは傾向が異なった。、(c) 分施時期について検討した結果、硝酸カルシウムを移植後4週目に分施した前4硝区は、前年度と同様に対照区に最も近い生育、収量を確保し、施肥窒素の利用率が最も高かった。また、分施時期が遅くなるに従い、収量が低下する傾向にあった。、(d) 分施で用いる肥料形態について検討した結果、前年度と同様に硝酸カルシウム(前4硝区)>硫安(前4安区)、尿素(前4尿区)の順に生育量および収量が大きい傾向がみられた。分施後の無機態窒素(6、8週目)をみると、前4安区と前4尿区は前4硝区よりも硝酸態窒素が少なく、硝化の遅れが影響したものと考えられた。、(e) これらのことから、基肥重点の施肥配分で、硝酸カルシウムを用いて移植後4週目頃に分施することで、少雨年および平年並みの降水量でも対照区と遜色ない生育・収量を確保できることが示唆された。、(f) 窒素肥沃度の異なる現地圃場において分施時期を検討した結果、湿害の影響を受けやすい箇所に設置された前4硝区の生育、収量がやや劣ったため傾向は判然としなかったが、前2硝区は対照区に比べ同等以上の生育、収量を示した。また、同区は窒素吸収量が最も多かった。、、
カテゴリ 肥料 湿害 施肥 たまねぎ 低コスト 品種

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