津波被災水田におけるほ場管理技術の確立

課題名 津波被災水田におけるほ場管理技術の確立
研究機関名 宮城県古川農業試験場
研究分担 土壌肥料部
研究期間 新H26~28
年度 2014
摘要 <目的>、 東日本大震災の津波による塩害によって被災した県内の地区を対象地域として,農地の実態調査,復旧及び営農再開の課程で生じる除塩・栽培管理等の様々な問題について作付対策を確立する。       <成果>、 灌漑用水の影響による土壌ECの変動は,作土層,下層土ともに用水ECの上昇・下降に伴って土壌ECも上昇・下降する傾向が見られ,その傾向は作土層よりも下層土の方が大きく現れた。、 水稲で,移植前表層0~15cm土壌のECが0.44dS/m以下で,塩分による生育阻害は見られず,収量品質にも差は見られなかった。、大豆は,播種前作土土壌ECが0.48dS/m以下で収量は海水無添加区と差がなかった。1.43dS/m以上では,海水無添加区よりも発芽が遅れ,塩分が低くなった8月でも根粒数,主茎節数および分枝数は少なかった。このため,減収したと考えられた。また,生育期間中表層30cmの土壌ECが0.3mS/cm以上であった鳴瀬のミヤギシロメ収量は,塩分の少ない大曲の50%以下であった。、 震災前後の土壌窒素無機化量の比較では,作土への利用として堆積物を鋤き込んだ水田や客土水田を除き,除塩水田の窒素無機化量は増加している。、2012年の除塩1年目の窒素無機化量は4mg/100g乾土以上無機化する水田が多かったが,2013年の除塩1年目の窒素無機化量は2~4mg/100g乾土に多く,また2mg/100g乾土以下の割合が増加している。除塩後2年目の水田の窒素無機化量は2年目には低下する。除塩後の水稲栽培での稲体窒素吸収量は,幼穂形成期頃の窒素吸収量が多い水田も一部あったが,成熟期では窒素吸収量限界値内であったため,除塩水田の施肥法としては土壌窒素無機化量が4mg/100g乾土以下の場合は通常の施肥体系とする。、 土壌pHの低いほ場において,炭カルや転炉スラグといった,pHを上昇させる石灰質資材の施用によって,pHが高まり,大豆生育が良好となる傾向が見られたが,栽培後土壌pHでは各処理区間の差は小さくなった。除塩時における石灰質資材施用の基準である200kg/10aの施用では,大豆栽培に大きく影響しないと考えられた。
カテゴリ 管理技術 栽培技術 水田 施肥 大豆 播種

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