農作物有害動植物発生予察事業

課題名 農作物有害動植物発生予察事業
研究機関名 宮城県古川農業試験場
研究分担 作物保護部
研究期間 継S26~
年度 2014
摘要 <目的>、 場内に定点調査ほ場を設置し,病害虫の定期的な調査を実施し,農産物の安定生産を阻害する病虫害を未然に防ぐための国による予測と対策に情報を提供する。また,県で発表する発生予察情報作成のための基礎資料とする。             <成果>、 イネの主要病害虫(いもち病,紋枯病,イネミズゾウムシ,イネドロオイムシ,斑点米カメムシ類等)とムギ(赤かび病)及びダイズの主要病害虫(マメシンクイガ,アブラムシ類等)について,4~11月に10~30回のほ場調査を行い,病害虫の発生予察情報(7回の発生予報)の基礎資料とした。、 稲こうじ病の発生量と気象条件・穂の水分量の関係を解析した結果,粳品種における発病と出穂時の1穂水分含量,1穂籾数との間に正の相関が見られた。粳,糯および低アミロース品種では,糯,低アミロース品種の1穂水分含量が多くなる傾向が見られた。、 イネ紋枯病発生状況と気象要因(一定期間における日平均気温・降水量・降雨日数の各積算値)との関係について解析を行った。初発から穂ばらみ期までの気象要因と穂ばらみ期の発病株率および全体の発病茎率の間には有意な正の相関および回帰式が得られ,発病株率については成熟期にも同様に有意な関係が見られた。、 フタオビコヤガ第2世代成虫の発生時期は,5月10日を起点とし,3~6月の最低・最高気温および7月以降の平年値を用いた有効積算気温から予測できることが示唆されたが,同様の手法は第3世代成虫には適用できず,手法の検討が必要と考えられた。、 斑点米カメムシ類の発生予察調査で行われている白色粘着板を垂直に設置する方法は,イチモンジセセリ成虫のモニタリングにも有効であり,従来の青色粘着板を用いた方法と同様に第1世代成虫の発生時期を把握して防除適期を判断するための目安に活用できると考えられた。、斑点米カメムシ類の生息実態調査では、発生源における斑点米カメムシ類の主要種は,従来の調査結果と同じくアカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメであった。調査地域によって発生種の特徴やその発生要因を整理してデータ解析を行う必要があると考えられた。、 調査地点10地点中5地点でクモヘリカメムシ(雄成虫)の誘殺が確認された。また,すくい取り調査で確認されなかった地域でもフェロモントラップでは確認されたことから,生息域の調査にフェロモントラップを使用することは有効と考えられた。、 病害虫検定診断対策事業では県内68地点から採取したいもち病斑から分離したいもち病菌の遺伝子診断の結果から,10地点でQoI剤耐性菌が確認された。、 2014年に石巻市北村で発生したイネドロオイムシに対するフィプロニル剤の効果不良は,フィプロニル剤に対する感受性低下が原因と考えられた。、 あおばの恋,シラネコムギともに赤かび病防除は開花始期後の1回で対応可能と考えられた。また,コムギ赤かび病の胞子は小麦の開花に合わせて最も多く飛散しており,小麦の生育と同様に気象の影響を受けていると考えられた。 、イネの主要病害虫(いもち病,紋枯病,イネミズゾウムシ,イネドロオイムシ,斑点米カメムシ類等)とムギ(赤かび病)及びダイズの主要病害虫(紫斑病,マメシンクイガ,アブラムシ類等)について,4~11月に10~30回のほ場調査を行い,病害虫の発生予察情報(10回の発生予報)の基礎資料とした。、 稲こうじ病の発生量と気象条件の関係を解析した結果,降雨日数や降雨量と本病の発生量との間は明瞭な関係は認められなかった。、 フェロモントラップを用いたフタオビコヤガ越冬世代成虫のモニタリングは,次世代以降の成幼虫の発生時期の予測に利用できると考えられた。、 カスミカメムシ類のフェロモントラップを水田内に設置したところ,イチモンジセセリの第1世代成虫が多数捕らえられ,この成虫消長は次世代幼虫の発生時期の推定に活用できると考えられた。
カテゴリ 病害虫 アカスジカスミカメ 稲こうじ病 いもち病 害虫 カメムシ 水田 大豆 耐性菌 斑点米カメムシ 品種 フェロモン 防除 マメシンクイガ モニタリング

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