課題名 |
人と環境に優しい水稲減農薬防除技術の確立 |
研究機関名 |
秋田県農業試験場
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研究分担 |
生産環境部
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研究期間 |
継H25~27 |
年度 |
2014 |
摘要 |
目的:育苗期、並びに本田でのより効果的な水稲病害防除技術およびアカスジカスミカメの効率的防除法を確立する。 成果: 1)マンデストロビン水和剤の播種時覆土前灌注処理および緑化期かん注処理は苗の葉いもちに対して高い防除効果が認められた。2)栽植密度が69株/坪と50株/坪において、プロベナゾール箱粒剤の50g/箱処理及び25g/箱処理による葉いもちに防除効果は高かったが、37株/坪における25g/箱処理はやや防除効果が低かった。3)湛水直播栽培において、プロベナゾール顆粒水和剤250g/10a側条施用は同剤500g/10aと同等に葉いもちに対して防除効果が認められた。4)イヌホタルイ密度と斑点米混入率について、薬剤1回散布条件下では、イヌホタルイ密度が高いほど斑点米混入率が高く、1株/㎡以上では斑点米混入率は0.1%以上となった。イヌホタルイ穂数は6月下旬あるいは7月上旬から確認され、7月下旬に盛期となり以降の増加は認められなかった。5)イヌホタルイ密度と斑点米混入率について、無防除条件下では、8月上旬のイヌホタルイ穂数と頂部斑点米混入率の間には高い正の相関関係が認められた。イヌホタルイ密生地点が周囲に及ぼす影響範囲は90cm程度であり、イヌホタルイ密生地の斑点米混入率に比べて90cm内の平均減少率は50.9%であった。6)「あきたこまち」を作付けした圃場でアカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメが混発している条件下では、8月下旬以降にアカスジカスミカメ成虫とカスミカメムシ類幼虫が増加した。割籾の発生は8月下旬以降に増加した。このとき、出穂期16日後の薬剤散布による斑点米抑制効果が最も高かった。7)「つぶぞろい」を作付けした圃場でアカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメが混発している条件下では、8月下旬以降にアカスジカスミカメ成虫とカスミカメムシ類幼虫が増加した。割籾は9月以降3%程度と少なく推移した。このとき、出穂期10日または18日後の薬剤散布による斑点米抑制効果が高かった。8)けん引式除草機はPTOを利用しないため、1.07m/sでの作業が可能で、作業能率は64.0 a/hとロータ式の3倍以上の能率であった。けん引式区でも分げつの埋没に影響が見られたが、収量は除草機なし区と同等であった。中干し開始時の除草作業では、けん引式除草機はロータ式と同等の除草効果があり、ノビエ葉数5葉程度まで除草可能であった。
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カテゴリ |
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