課題名 |
1 担い手経営を支援する水稲・大豆の安、定生産技術の確立、2)大豆新品種「里のほほえみ」の高品質、 安定生産技術の確立、(1) 「里のほほえみ」の特性を引き出す、 安定栽培技術の確立、 ② 収穫適期の解明 |
研究機関名 |
石川県農林総合研究センター農業試験場
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研究分担 |
作物栽培G
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研究期間 |
新H26~ |
年度 |
2014 |
摘要 |
目的:平成25年から試験栽培が開始された大豆新品種「里のほほえみ」は裂莢程度「難」で裂莢しにくい性質を備えている。成熟後の立毛状態での裂莢による収穫ロスは発生しにくいが、子実品質の劣化が開始するまでに収穫作業を行う必要があると考えられる。本試験では、成熟以降の裂莢による収量ロス、子実および植物体の水分、品質の推移を調査し、「里のほほえみ」の収穫適期幅を検討する。、成果:各播種日について、達観調査による開花期、成熟期は表1のとおりであった。成熟期は、ほとんどの個体において莢を振ると「カラカラ」と音がする時期とした。大豆のコンバイン収穫においては、目安となる子実水分22%(エンレイの収穫適期)に達した日は、6月11日播種が10月23日、7月1日播種が10月30日と推測された。また、茎水分は汚損粒の発生を防ぐため、55%以下が望ましいが、その時点の茎水分はそれぞれ約42%、51%程度であり、適切であると考えられた。その時点の莢褐色率はそれぞれ約90%、89%であった。その後は子実、茎共に徐々に水分が低下するが、まとまった降雨があった時は上昇した。裂莢はじめは6月11日播種が成熟期後7日、7月1日播種が成熟期後13日であり、成熟期後1か月後の裂莢率、立毛損失は6月11日播種が5.2%、1.9%、7月1日播種が4.1%、1.1%であった。成熟後の子実の外観品質は、6月11日播種では成熟後30日程度が経過しても被害率が小さかったが、その後は腐敗粒の発生によって増加した。7月1日播種では成熟後30日以上経過しても、被害粒の発生は変化がなかった大豆「里のほほえみ」の栽培においては、子実水分が22%の時点で茎水分が55%以下に達しており、水分値としては既存品種「エンレイ」と同程度の判断で良いと考えられる。その時点での莢褐色率が約90%の時点であることから、達観での収穫適期判断の目安とすることができるものと考えられる。また、成熟期以降については30日程度であれば立毛損失および子実の外観品質の低下を十分に防ぐことができた。
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カテゴリ |
安定栽培技術
経営管理
新品種
水稲
大豆
播種
品種
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