課題名 |
1 水稲病害虫の合理的防除技術の開発、2)地理情報に基づく合理的防除法の確立、(2) 斑点米カメムシ類、② 山間地での検討 |
研究機関名 |
石川県農林総合研究センター農業試験場
|
研究分担 |
生物資源G
|
研究期間 |
新H26~28 |
年度 |
2014 |
摘要 |
目的:水稲病害虫では、必ずしも発生状況に応じた防除が実施されていない。そこで、病害虫の発生状況と地理情報の関係を解析して発生リスク区分を行い、これに基づいた合理的な防除技術を開発する。ここでは、それぞれの地域に適応する防除体系を明らかにするため、金沢市内の山間地で除試試験を行い、合理的防除法開発の基礎的知見とする。、成果:無処理区でのすくい取り虫数は出穂14日後(8/13)に7.0頭、出穂22日後(8/21)で8.7頭となり、多発生条件下での試験となった。また、クモヘリカメムシをはじめ、カスミカメ類やトゲシラホシカメムシ等の複数種が混発している状態であった。持続性箱剤区でのすくい取り虫数は、いずれの調査時期においても無処理区よりも少なく(無処理比0~33.3)、密度抑制効果が見られた。また、粉剤2回散布区では散布後(8/13、8/21)にすくい取り虫数が減少し(無処理比23.8~34.6)、密度抑制効果が見られた。一方、粉剤1回散布区では薬剤散布後も斑点米カメムシ類が高い密度で認められ(8/13:4.7頭、8/22:8.7頭)、密度抑制効果は見られなかった。また、斑点米率は、無処理区で0.66%となり、被害は多発条件となった。持続性箱剤区では0.22%(無処理比32.8)となり、斑点米抑制効果が見られた。また、粉剤2回散布区では0.09%(無処理比14.4)となり、1等米の落等基準である0.1%を下回る高い斑点米抑制効果が認められた。一方、粉剤1回散布区では0.65%(無処理比98.6)となり、斑点米抑制効果は認められなかった。以上より、山間地では持続性箱剤および粉剤の2回散布で防除効果が見られた。斑点米カメムシ類が多発生となる山間地では粉剤2回散布が必要であると考えられる。
|
カテゴリ |
害虫
カメムシ
水稲
斑点米
斑点米カメムシ
防除
薬剤
|