課題名 |
兵庫県産生食用ブランド化水産物の流通技術開発 |
研究機関名 |
兵庫県立農林水産技術総合センター
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研究分担 |
北部農業技術センター農業・加工流通部
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研究期間 |
継H25~27、 |
年度 |
2014 |
摘要 |
目的:「活け」出荷の優位性を科学的に数値化して評価するとともに、出荷方法の最適化を行う。また、鮮魚出荷手法や凍結魚の解凍手法等の高鮮度流通技術を開発する。これらの科学的指標や開発技術を活用することで差別化を図り、ブランド化を支援する。、成果:、1 K値での品質評価について、試料前処理時の保冷を徹底することで測定が改善され、鮮度指標に用いることが可能となった。、2 「活け」出荷されたマダイの品質について、一般的な鮮度指標であるK値を用いて鮮度を評価したところ、神経抜き処理の有無によらず即殺したマダイでは96時間後まで概ね活魚の鮮度の目安とされる10%前後であり、168時間後でも刺身に提供される目安となる20%以下であり、高鮮度が維持されていることがわかった。、3 マダイの「活け」出荷について、神経抜き処理が死後硬直の遅延に有効であった。特に初期の死後硬直の進行が緩やかになり、活け締めしてから完全硬直に達するには20時間を要し、神経抜き処理を行わない場合の14時間に対して6時間遅延することを確認した。、4 マダイの「活け」出荷について、神経抜き処理によって旨味成分であるイノシン酸が徐々に増加し、28時間(昼出荷の場合翌日夕方)以降にピークとなることが示唆された。、(続く)、、、、5 マダイの「活け」出荷における包装資材として、スポンジ状ウレタンマットが死後硬直の遅延に有効であった。活け締めしてから完全硬直に達するには30時間を要し、従来の濡れ新聞紙を用いた場合の20時間に対して10時間遅延することを確認した。、6 「鮮魚」出荷における包材等について情報収集するとともに、温度管理による高鮮度出荷手法を検討した。その結果、マアジは低温ほどK値が低く保たれており鮮度が良いことが示されたが、10℃でも3日間は刺身に提供される目安となる鮮度(K値:20%以下)と同程度に維持できることがわかった。また、マサバとアカガレイについても低温ほどK値が低く保たれたが、K値20%以下を維持するには、マサバは5℃では1日、アカガレイは2.5℃では1日しかもたなかったことがわかった。、7 解凍方法について、アカガレイの魚肉ミンチを用いて解凍を促すために用いる接触板の素材と上掛けカバーの容量等を検討したところ、アルミ素材(アルミトレイ)と1.5Lブライン(飽和食塩水)枕の組み合わせが適していることがわかった。、8 アルミトレイと1.5Lブライン枕を組み合わせた新たな解凍方法について、利用現場への適用のために凍結アカガレイの重量に対する半解凍時間及び解凍時間の定式(重量から各所要時間を算出する式)を確立した。
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カテゴリ |
温度管理
出荷調整
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