摘要 |
目的:リンドウは極早生で頂花咲性等品質に優れるもの、及び日持ちの良い三倍体の開発を行う。シンテッポウユリは抑制作型栽培に適応性の優れる品種の育成を目標とした。 、成果:リンドウは平成19~23年度に採種した交配系統および交配親自殖系統を、順次本場(北栄町由良宿)および日南試験地(日南町阿毘縁)に定植し、特性調査を行った。その中で特に有望と思われる交配4系統を、平成23年に智頭町生産者圃場に定植して生産品と同等の管理を依頼し、現地特性調査を行った。 極早生2系統については、3年間の現地調査結果および生産者評価も高く、新品種候補と考えられた。、 花の日持ちの良いリンドウ三倍体を作出するため、四倍体と二倍体の交雑個体を組織培養により増殖した3系統を平成26年4月に順化した。、これらの倍数性は三倍体と判定されたが、1個体は、四倍体と推定される株がみられた。、 シンテッポウユリは平成17年度にF1オーガスタ(現地栽培品種)とタカサゴユリ(短日開花性に優れる原種)を交配し、その後集団選抜法により交配を進めている。、平成26年度は、抽台率が‘F1オーガスタ’よりも高く、葉のねじれが少なく、上向き咲きの4系統を選抜し、交配を行った。形状は向上しつつあるものの、慣行品種‘F1オーガスタ’より輪数が少ないため、今後は輪数を増加させることが大きな課題である。、 その他、小球開花性ユリ新品種の開発では、選抜系統‘鳥鱗1号’の切り下球の秋冬出荷栽培を検討するため、平成25年秋冬出荷栽培後の切り下球を平成25年12月3日から気温5℃暗黒条件で7か月間湿式貯蔵後、平成26年7月4日に無加温ハウスに植え付けた。貯蔵中に腐敗球が発生したものの、次年度の秋冬出荷栽培まで萌芽せずに貯蔵が可能であった。切り下球の採花時期は8月下旬から9月上旬が中心となり、球径が大きくなるほど切り花品質が優れた。、
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