課題名 | ダイズ黒根腐病耐病性育種素材の選抜と育成系統の重粘土地域応性適応性評価 |
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課題番号 | 2014026870 |
研究機関名 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 新潟県 |
研究期間 | 2014-2018 |
年度 | 2014 |
摘要 | (1)黒根腐病耐病性検定(現地自然発生ほ場試験、所内接種試験) ・現地自然発生ほ場試験の地上部発病(立枯れ等)は、耐病性「中」~「弱」の一部の品種で見られたが、全体的に前年度より少なかった。これまで地上部発病が見られなかったフクユタカに地上部発病が見られた。 ・所内接種試験では、根の発病が低い品種に早生種が多かったが、発病度の高い品種に早晩性との関連性は見られなかった。自然発生ほ場では、一部の早生~中生品種で発病度が低くなる傾向であった。本年度は、フクユタカ、納豆小粒、赤莢等の晩生品種で耐病性評価が低くなる傾向が見られた。 (2)管理作業の黒根腐病発病助長効果の検証 摘心処理では耐病性「強」の福井白で発病株率が上昇し、耐病性「弱」のシュウレイで重症化して発病程度2以上の割合が高くなった。耐病性「中」のエンレイでは、発病株率が上昇することが多く、重症化する場合も見られた。摘心を行うと強い品種でも発病株率が上昇し、弱い品種ではより重症化する場合があることから、耐病性検定を行うほ場の伝染源密度による未発病を回避し、安定した評価が行えるのではないかと考えられた。 (3)系統適応性検定試験 標準品種(以下、標準)と比較し、やや有望と判定した品種は、以下のとおりである。 ○東山系c620:収量やや高く、難裂莢性はエンレイより強い ○東山系b962:百粒重大きく、品質は標準より優れ、粗蛋白質は高く、難裂莢性は極めて強い。 ○東山系c584:百粒重大きく、品質は標準より優れ、難裂莢性は標準より強い。 ○東山系c637:百粒重大きく、難裂莢性は極めて強い。ただし収量はやや低い。 ○東山系c32:収量高く、百粒重大きく、難裂莢性は極めて強い。 ○善系106号:百粒重大きく、粗蛋白質は高く、難裂莢性は極めて強い。ただし収量はやや低く、品質は標準より劣る。 ○東山系b365:立枯は標準より発生しにくく、品質は標準より優れる。ただし収量はやや低い。 |
カテゴリ | 育種 黒根腐病 大豆 品種 |