課題名 | 耐倒伏性中間夏型ソバ品種と二期作栽培技術の開発 |
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課題番号 | 2014026888 |
研究機関名 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 長野県野菜花き試験場 |
研究期間 | 2014-2018 |
年度 | 2014 |
摘要 | a.耐倒伏性を備えた中間夏型優良系統の育成 春まきは交配で6系統を作出し、夏まきでF1世代を栽植し、9系統を選抜した。 前年までに選抜した中間夏型候補6系統は、「桔梗系1305」が春まき、夏まきともに標準品種と同等以上の収量性で、耐倒伏性も優れていた。 b.中間夏型ソバによる二期作生産力検定試験および現地試験 ・中間夏型系統「桔梗10号」の二期作生産力検定 通常より早い春まき(5/01播種)は全品種で増収したが、「桔梗10号」は「しなの夏そば」対比で79%の収量となった。夏まき(8/4播種)の「桔梗10号」は「信濃1号」対比119%で、合計収量は50.3kg/aで対照比96%とわずかに少なかった。倒伏は春まき、夏まきとも発生しなかった。 ・「桔梗10号」の栽培に適した播種期、施肥、密度の検討 春まきでは播種が早いほど増収する傾向が見られ、夏まきは8/4まきで収量が高かった。 基肥窒素量が多くても子実重は増えず、倒伏が増加した。基肥リン酸量は多くなると草丈が高くなり、倒伏が増加したが、窒素と異なり子実重、容積重、千粒重が増加した。栽植密度が高くなると倒伏が増加し、子実重も減少する傾向が見られた。以上のことより、当試験場では、基肥窒素は施用せず、播種量も減らした方が、倒伏が少なく、子実重も多くなることが分かった。どちらの試験も「信濃1号」より「桔梗10号」の子実重が多く多収であった。 ・「桔梗10号」の現地における二期作実証試験 春まきは「しなの夏そば」対比87%の子実重で、夏まきは出芽直後大雨に遭遇し、全体的に生育は小さく、「信濃1号」対比98%の子実重で、合計は29.8kg/aと、「しなの夏そば」+「信濃1号」の32.5kg/aには及ばなかった。農家の一般圃場での子実重は、春まきは雑草の繁茂により4.0kg/a、夏まきは湿害と雑草により3.0kg/aと低収であった。 |
カテゴリ | 病害虫 栽培技術 雑草 湿害 施肥 そば 播種 品種 |