課題名 | 業務加工用適性をもつ「かんきつ中間母本農6号」の省力栽培法の 確立 |
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課題番号 | 2014026915 |
研究機関名 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究期間 | 2014-2018 |
年度 | 2014 |
摘要 | 測定機を用いた引張強度測定試験では「かんきつ中間母本農6号」が「青島温州」より強い力を必要としたが、直角方向(手首をひねるように横方向へ力をかけることを想定)へ果梗枝を引くことによる引張強度の減衰率gaは「かんきつ中間母本農6号」は大きく、露地栽培では引張強度は半分程度となった。「青島温州」での引張試験では、20~60%の損傷果が発生した上、外見上の損傷はなくとも全ての果実で果皮と果肉の分離が発生し、貯蔵・輸送時に腐敗果発生の可能性が高いが、「かんきつ中間母本農6号」の露地栽培では果皮の損傷および果皮と果肉の分離は認められなかった。 本格結実開始となった農研機構果樹研究所口之津拠点植栽の「かんきつ中間母本農6号」高接ぎ樹および苗木樹を用いて実際の収穫作業時間を測定した。引きもぎ収穫による「かんきつ中間母本農6号」の収穫時間の短縮幅は大きく、植栽間隔を3mとしている苗木樹ではハサミ収穫に比べ収穫時間は半分以下、植栽間隔2mで枝梢が繁茂して密植状態となっている高接ぎ樹でも4割減となった。引きもぎ収穫による損傷果発生率は、果皮は裂開していないが果梗枝にわずかな果皮の付着があるものも損傷果と計上しても発生率は5%以下であり、損傷果も加工用途で処理まで1週間程度の時間があっても腐敗果は発生せず加工用途としては問題ない程度の損傷であった。 「かんきつ中間母本農6号」では果梗部を支点に果実を横にしながらの引きもぎ収穫は、容易にかつハサミ収穫に比べて半分程度の短時間で果実をほとんど損傷することのない実用的な収穫方法であることが明らかとなった。 |
カテゴリ | 加工 高接ぎ 輸送 その他のかんきつ |