養液栽培培地の極少量化技術によるトマトの省力・軽労化および安定化技術の開発

課題名 養液栽培培地の極少量化技術によるトマトの省力・軽労化および安定化技術の開発
課題番号 2014027549
研究機関名 (国)千葉大学
静岡大学
研究期間 2010-2014
年度 2014
摘要 平成26年度具体的既往成果
(1)夏期高温期における収量の安定化に寄与する環境制御技術の検証を行った。
(2)品種および作型を組み合わせた高収性作型の開発・検証を行った。
(3)本課題の成果をとりまとめ、「極少量化技術を活用した栽培マニュアル」を作成し、本技術の普及・拡大に役立てる。

研究期間を通して達成された具体的成果
(1) 極少量培地耕における養分吸収特性について検討し、少量多頻度給液により培養液濃度を低果させても生産性を維持できることを明らかにし、施肥コストを低減できる可能性を明らかにした。
(2) 排液再利用システムの利用により新規培養液使用量を25%削減できる可能性を示した。
(3) 日射比例制御に基づく潅水制御において曇雨天日の給液制御の技術的課題を解決するため、トマトの養分吸収特性に適したDトレイ処方培養液を開発し、生理障害の発生の軽減効果を明らかにした。
(4) 作業効率や省力化を図るため実証レベルで栽培管理作業を評価し、苗質が作業効率に及ぼす影響を明らかにした。
(5) 斉一な生育管理を行うため①種子発芽の斉一性を向上するマトリックプライミング条件、②出芽を斉一にするための播種時の初期培地含水率を明らかにし、第1花房開花揃いを4~5日間程度にまで斉一化できることを実証した。
(6) 夏期高温期の収量低下の課題解決のため①品種特性、②環境制御技術、③作型開発、④給液制御の各項目について検証し、高収性作型の開発に役立つマニュアル作成に活用するためのデータを得た。

成果にかかる今後の普及への取組予定
  開発マニュアルの検証
 
残された課題
 年間通じて収量を安定させ、年間収量40t/10aを達成するためには、生産性が不安定な夏期高温期における課題を克服する必要がある。普及に向けては、地域性、栽培規模、導入設備などが異なる施設に応じた安価な統合環境制御技術の開発、最適品種の育成およびその組み合わせ、周年生産作型の開発、および極少量化培地の特性を熟知した技術者の育成が、本課題で開発した周年安定多収生産のための栽培管理マニュアルを活用するための大きな課題である。
カテゴリ 環境制御 軽労化 コスト 栽培技術 省力化 生理障害 施肥 トマト 播種 品種 養液栽培

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