(エ)持続的な養殖業の発展のための効率的生産技術の開発

課題名 (エ)持続的な養殖業の発展のための効率的生産技術の開発
課題番号 2015027948
研究機関名 水産総合研究センター
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 ・低魚粉飼料で飼育したアマゴを3 世代にわたり成長選抜した結果、非選抜群と比較して成長が90%向上したことから、 低魚粉飼料に適した家系作出における選抜育種の有効性を実証した。
・魚粉を半減したマダイ・ブリ稚魚用飼料について、タウリンや必須アミノ酸強化の必要性等を明らかにした。低魚粉飼料の開発には、長期飼育で見られた飼育成績低下の原因究明とその対策とともに、低魚粉飼料に適した家系作出を行うことが有効であることを提言した。
・小型餌料生物として開発したプロアレス(スナワムシ科)をメガネモチノウオの初期餌料に用いて有効性を評価した結果、2 日齢から摂餌が認められ、初めて種苗生産に成功し初期餌料としての有効性を確認した。
・スジアラの適正な種苗量産技術及び養殖時の水温、照度等の好適な飼育条件、体色の色上げ技術等を確立し、効率的な生産システムを開発した。
・閉鎖循環型システムにおける最適な水温、塩分、溶存酸素量等の環境要因や給餌回数等の飼育条件を明らかにし、高密度養殖が可能なはた類の養殖生産モデルを開発した。
・閉鎖循環型養殖において嫌気性細菌による有機廃水処理システムを用い日間廃水率0.5%から0.003%への大幅な削減を実現した。
・天然採苗のシングルシードカキを用いて出荷までの期間を大幅に短縮できる養殖システムを開発した。試算の結果、養殖筏1 台当たり550 万円の収益が見込まれた。
・複合養殖による環境管理・改善モデルを開発し、五ヶ所湾においてマダイ養殖場から排泄される窒素量や、アサリ、ヒトエグサによる窒素除去効果を試算した。
・ぶり類、マダイ等の需給モデルを作成し、損益分岐点価格水準の価格形成には約2 万トンに輸出量を増やす必要があること等を明らかにした。
・カンパチ養殖経営体において、国産人工種苗及び低環境負荷飼料(EP)給餌を導入するために必要な出荷尾数や飼育期間等の、経営・経済的条件を明らかにした。
・低魚粉飼料開発について、飼料メーカーや地方自治体、全国養鱒技術協議会と共同研究や助言等を行った。スジアラ養殖に関しては石垣市等への技術移転を図った。閉鎖循環型飼育システムについてキジハタ、さけ・ます、カンパチ等を対象に県水試等へ技術移転を行った。本研究課題の成果により、低・無魚粉飼料の実用化、新規養殖対象種等の導入による養殖経営の改善、魚類と二枚貝の複合養殖による環境改善と収益向上、経済分析による養殖経営の将来設計等の実現が期待される。
カテゴリ 育種 環境対策 経営管理 効率的生産技術 出荷調整 輸出

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