課題名 | (イ)ゲノム情報を活用した研究開発の高度化 |
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課題番号 | 2015027953 |
研究機関名 |
水産総合研究センター |
協力分担関係 |
国立遺伝学研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | ・重要水産生物のゲノム構造と遺伝子機能の解明では、育種等の養殖技術の高度化や資源調査等への積極的活用のため、 全TAC 対象種やブリ、カンパチ、ヒラマサなどの主要養殖魚種をカバーしたマイクロサテライトマーカー情報を整備し、今後のデータベース化に向けた素材を得た。また、太平洋クロマグロでは、主要組織間で遺伝子発現プロファイルを比較して特徴的な発現パターンを示す遺伝子の同定や機能を解析し、ゲノムブラウザ等による情報検索環境を構築した。 ・個体群動態の数理・数値解析手法をクロマグロ等のDNA 配列データに適用し、繁殖生態特性や卓越年級群の加入に伴う遺伝的多様性の変化特性を明らかにした。 ・海洋微生物等のメタゲノム解析技術の開発については、有害赤潮生物であるシャットネラ属等のブルームの前後にこれらの種と相関して出現する生物種を赤潮予測マーカーとして抽出したほか、赤潮抑制細菌の抑制機能に関連する遺伝子を探索し、その結果により、アマモ場に殺藻細菌が多く分布して周辺水域に拡散させていることを明らかにした。さらに、オニヒトデ幼生の餌生物をメタゲノム解析で検出・同定する手法開発等に成功した。 ・クロマグロ等の個体群動態の解析のほか、赤潮プランクトンやオニヒトデ等の有害生物の発生予測や抑制に応用できる技術等を開発した。これらの成果は資源研究から生態研究、主判別等様々な研究分野に波及する技術である。また、重要水産種の資源評価や育種研究、漁場環境保全研究等に活用されることが期待される。 |
カテゴリ | 育種 データベース 繁殖性改善 モニタリング |