課題名 | 預託期間拡張を可能とする公共牧場高度利用技術の開発 |
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課題番号 | 2015027788 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
(株)味の素 (株)パスコ 麻布大 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | 土地資源を高度に活用した放牧技術に関しては、 a) 任意の地域における適草種や播種適期の判定ができ、秋冬季放牧の計画策定に活用できる「飼料用ムギ類の秋冬季草量予測モデル 」を開発した。さらに、本モデルに基づく放牧期間延長技術の導入により、秋冬季の飼養コストが舎飼いに比べて20%程度削減できることを実証した。 b) 施肥や植生管理作業等の合理化が図られるだけでなく、技術の継承にも活用することができる「草地管理支援システム」を開発し 、管理技術の見える化、共有化、データベース化を可能にした。 c) 「草地管理支援システム」の導入による施肥管理の合理化及び獣害回避柵(シカ柵)の設置により、肥料費の20%、施肥労働費の55%、獣害被害額の73%がそれぞれ削減され、システム利用料と獣害回避柵の設置費用を差し引いても預託収益は12%程度増加するこ とを実証した。 d) 離乳期の放牧子牛へのセロオリゴ糖給与技術を開発し、合わせて具体的な給与マニュアルを作成した。セロオリゴ糖は少量(10g/ 頭/日)でも発育を向上させる効果があり、非常に安価であることから、超早期放牧育成に有効であることを実証した。 e) 革新的技術緊急展開事業を通じた実証試験に基づき、発情発見作業が省略できる「省力繁殖プログラム」や「草地管理支援システ ム」の利用による施肥量の20%削減方法などを取りまとめた「牧場管理効率化マニュアル」を作成した。 このほか、 a) 放牧地内の草量の最大と最小の2地点のみをプレート型草量計(ライジングプレートメータ)で計測するだけで、牧区全体の平均草量を極めて簡易に推定する方法を考案し、草量算出のための計算シートも合わせて開発した。 b) 革新的技術緊急展開事業を通じて、放牧牛の脱柵時に生じる一時的な負荷を支柱の伸縮アームで緩和する新型のバネ式電気柵を開 発し、脱柵に伴う被害の軽減に大きく寄与することを実証した。 |
カテゴリ | 管理技術 コスト シカ 植生管理 飼料用作物 施肥 データベース 播種 繁殖性改善 放牧技術 |