課題名 | イチゴ等施設野菜の周年多収生産システムの開発 |
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課題番号 | 2015027805 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
協力分担関係 |
九州大 愛媛大 GRA 中原採種場 島根大学 サカタのタネ 各県公設農業研究所 |
研究期間 | 2011-2015 |
年度 | 2015 |
摘要 | 周年安定生産や収量増加に関しては、_x000D_ a) 植物工場での吊り下げ式可動高設栽培システムでイチゴ「かおり野」等の多植栽培に好適な光合成環境を長時間持続させる複合環 境制御を組み合わせることにより、10t/10aの多収生産を実証した。また、育成系統「久留米67号」を供試することで、さらなる増収 の見通しを得た。_x000D_ b) 現地でプレハブ冷蔵庫に設置するポータブル蒸熱処理装置の温度の偏りを最小化し、コンテナと苗サイズの標準的な組み合わせを 提示するとともに、ポットの断熱により培地温の上昇を抑制した。現地圃場での殺ダニ効果は、化学農薬よりも高いことを実証した。_x000D_ c) 4月に定植したイチゴ「よつぼし」、「なつあかり」では、6月又は7月の長日処理により花房数が増加し増収するが、「すずあかね」では7月の長日処理により収量が低下することが判明し、四季成り性イチコ゛品種に及ほ゛す長日処理の花成誘導・収量への影響が 明らかになった。_x000D_ d) イチゴ高設栽培の5月定植では、収量等に及ぼす時期別施肥量の影響は不明瞭であったが、「なつあかり」では栽培初期の多肥により減収する可能性があることを示した。_x000D_ 高付加価値化に関しては、_x000D_ a) 11月~12月の端境期のホワイトアスパラガス生産において、ポット養成株の複数年利用により、2年生株からの3年間で平均500g/株/年(750kg/10a株養成ハウス/年)の収量が得られる栽培技術のプロトタイプを提示した。_x000D_ b) 10月中旬~2月中旬にビニールハウスに定植し、栽培後期も継続して灌水を行うことで、12月上旬~4月中旬に球重500~700gの結球レタスを収穫できる、簡易施設を利用した秋冬季生産体系のプロトタイプを提示した。_x000D_ c) 完全人工光型植物工場において、リーフレタスに送風することで収量は有意に増加し、チップバーン(ふち腐れ)の発生が低下す ることを明らかにし、さらに光反射パネルの設置により栽培パネルの列間の収量のばらつきを小さくすることを可能とした。_x000D_ d) 完全人工光型植物工場でのリーフレタスの硝酸イオン蓄積パターンの品種間差を明らかにし、硝酸イオン濃度が低い品種「L-120」を選定した。「L-120」の硝酸イオン濃度が低い理由として、有機酸及び糖含量が低いこと、根系が小さいことを示唆した。_x000D_ e) 人工光下でのスプラウト生産にルチン含量の高いダッタンソバを選定し、弱白色光下でFR光(遠赤色光領域の光)を加えるとルチ ンを多く含む子葉の新鮮重が大きく、加えないと乾物重が大きくなること、FR光のみ、あるいはFR光に青色光を加えるとその新鮮重が大きくなることを明らかにした。_x000D_ f) 完全人工光型植物工場でのスプラウト生産において、次亜塩素酸水で種子消毒及び1日4回のかん水を行うことにより、生産物の一 般生菌数が慣行の1/10~1/200に減少することを明らかにした。_x000D_ |
カテゴリ | 病害虫 アスパラガス いちご 環境制御 高付加価値 栽培技術 施設園芸 種子消毒 施肥 そば 農薬 品種 リーフレタス レタス |