かび毒産生病害からの食品安全性確保技術の開発

課題名 かび毒産生病害からの食品安全性確保技術の開発
課題番号 2015027847
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
協力分担関係 気象庁地球環境・海洋部機工情報課
長野県畜産試験場
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 ムギ類赤かび病に関しては、
a) 赤かび病抵抗性素材のコムギ品種について、菌体量当たりのかび毒量には品種間で差があり、菌体量当たりのかび毒量は年次の影 響を受けやすい形質であることを認めた。
b) コムギの発育予測モデルのパラメータ値の見直しやばらつきを与えた平年値での予測などの改良を行い、機関公式ウェブサーバで 開花期予測システムの運用を開始した。また、コムギの濡れ時間と相対湿度82%以上の時間とがほぼ一致し、気象データから濡れ時間を推定できることを示した。
c) コムギにおけるゼアラレノン(ZEA)蓄積については、デオキシニバレノール(DON)とニバレノール(NIV)低減のための薬剤散布(開花期及び開花20日後)によりZEA量、菌体量ともに減少することを認めた。
トウモロコシ赤かび病に関しては、栽培時期の移動によりフモニシン蓄積が低減すること、並びに品種によって虫害抵抗性とかび毒蓄積性に差があり、品種選定によりフモニシン蓄積が低減することを実証した。
かび毒の動態解明、分析法の高度化、毒性評価法の開発に関しては、
a) ゆで調理がDONやZEAの動態に異なる影響を及ぼすことを明らかにし、加工調理係数並びにDON/ZEAの有効な低減法を提示した。
b) タイプAトリコテセンであるT-2トキシンの誘導体(配糖体、アセチル化体)に対応した分析法を確立し、単一試験室レベルで妥当 性を確認した。また、フモニシン由来の糖結合体として2糖結合型フモニシンB1の存在を新たに確認した。
c) 酵母DNAマイクロアレイ解析データから15-acetyl-DON(15A-DON)の曝露にのみ強く誘導される遺伝子を選抜し、さらにDONや3-acetyl-DONの曝露によって15A-DONとは異なる発現傾向を示すグルコーストランスポーター遺伝子を選抜した。これらの遺伝子のかび毒濃度依存的な発現傾向が異なることを確認し、DON及びそのアセチル化体の毒性判別に有用なバイオマーカーを見出した。
カテゴリ 加工 抵抗性 とうもろこし 評価法 品種 薬剤

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる
S