⑥ 動物の生体防御に関わる分子機構の解明

課題名 ⑥ 動物の生体防御に関わる分子機構の解明
課題番号 2015027905
研究機関名 農業生物資源研究所
協力分担関係 国立大学法人佐賀大学
祐徳薬品工業(株)
関東科学(株)
研究期間 2011-2015
年度 2015
摘要 1.生体防御や病態発生等の解析・評価系として活用できる新規動物細胞株として、ブタ腎臓組織の初代混合培養系から 単離したマクロファージに対して、レンチウイルスベクターを用いた不死化遺伝子(SV40T及びブタTERTの遺伝子)の導入を行い、安 定的に増殖する細胞株を樹立した。この細胞株の集団倍加時間は約3日であり、マクロファージ特異的抗体により強く染色された。さ らに蛍光ラテックスビーズの貪食、リポポリサッカライド刺激による炎症性サイトカインの産生・放出などブタ・マクロファージの特性が確認された。
2.免疫シグナル伝達に重要な役割を果たすアダプター分子WASP(Wiscott-Aldrich Syndrome protein) の機能解明を進めるため、WASタンパク質のN末端領域を標的とする単一ドメイン抗体を細胞内で発現する遺伝子組換えマウスから骨髄由来マクロファージ不死化細胞株を樹立した。これらの細胞株においては、Toll様受容体(TLR3,TLR7及びTLR9)のシグナル伝達機能が阻害され、炎症性サイトカインTNFα, IL-1β, IL-6の産生が大幅に抑制された。マクロファージにおいてWASタンパク質のN末端領域がTLR3, TLR7及びTLR9のシグ ナル伝達系において重要な役割を果たしていることを明らかとした。
3.生体防御に関わるパターン認識受容体等の遺伝子多型を解析し、リガンドの認識等との関連を解明するため、真菌由来のβ-グル カンを認識する受容体Dectin-1についてブタ(イノシシ)集団を検索したところ、6箇所のアミノ酸置換を伴う多型を見出した。その うち分子後半の炭水化物認識部位内に存在する多型1箇所(L138S)が、一般的な遺伝型のDectin-1と比較して約2倍にリガンド認識能を亢進させることを明らかにした。
4.細胞応答能を有する高次組織培養モデル系として、コラーゲンビトリゲル膜チャンバーを用いた角膜透過性試験法を検討した。角膜上皮・内皮モデルの上側から化学物質を滴下した後に、下側への透過量を経時的に測定する基盤技術を開発し、モデル薬剤に対して動物の角膜と同等の透過係数が得られることを確認した。また、ヒト肝がん細胞株HepG2細胞を培養したコラーゲンビトリゲル膜チャ ンバーに、下面を気相とする界面培養を適用することで、肝特異的な機能や形態を迅速に賦活化できる培養法の開発に成功した。さらに、コラーゲンビトリゲル膜を使用した「ばんそうこう型人工皮膚」を開発した。動物実験では、傷痕をほとんど残すことなく治癒されることを確認しており、生体適合性に優れた革新的な再生医療機器の開発が期待される。
カテゴリ 薬剤

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