課題名 |
東北地域における高温耐性と耐冷性を兼ね備えた水稲品種・育種素材の開発 |
研究機関名 |
宮城県古川農業試験場
|
研究分担 |
作物育種部
|
研究期間 |
新H27~31 |
年度 |
2015 |
摘要 |
<目的>、近年,東北地域では「つがるロマン」,「あきたこまち」,「ひとめぼれ」等主力品種において高温が原因と見られる品質の低下が問題となっている。一方,地球温暖化傾向の中で気象変動が激しくなっており,年次によっては冷害が発生する危険性もある。そこで,東北地域の主力品種と比べ,高温条件下での品質が優れ,障害型耐冷性が強く,収量・食味が同等以上の系統を選抜する。、<成果>、1)高温登熟耐性検定の結果,交配親の片方あるいは両方が高温登熟耐性に優れる5系統については判定が“やや強”以下の結果となった。一方,その他の交配組合せから得られた6系統について,判定が“強”以上となったが,いずれも晩生熟期の出穂であったため,白未熟粒の発生程度に,処理時期後半の日照不足の影響があると考えられたため,次年度も再検討が必要である。、2)耐冷性検定の結果,耐冷性極強(9)以上となったのは供試15系統のうち早生~中生早熟期3系統,中生熟期3系統で合計6系統であった。、3)上記の結果から,高温登熟耐性“強”且つ耐冷性極強(9)以上であった東1550が有望であると考えられた。しかし,生産力検定の結果,圃場での草姿(穂揃い不良),玄米品質がひとめぼれよりやや劣ること等から有望系統として東北番号を付するには至らなかった。圃場選抜で打ち切って食味試験に供試していないため,次年度再評価しながら,交配母本として活用することとした。、4)「高温登熟耐性」と「耐冷性極強(9)以上」を併せ持つ事を育種目標に,5組合せの交配を行い,それぞれ13~47粒のF1種子を得た。
|
カテゴリ |
育種
高温耐性
水稲
凍害
品種
良食味
|