課題名 |
主要農作物高位安定生産要因解析(作況試験) |
研究機関名 |
宮城県古川農業試験場
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研究分担 |
水田利用部
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研究期間 |
継S63~ |
年度 |
2015 |
摘要 |
<目的>、水稲・大豆・麦の主要品種について,定期的に生育調査や栄養診断を行うことにより,作物の生育状況を把握し栽培管理指針のための基礎資料とする。、<成果>、【水稲】移植栽培では,5/10移植「ひとめぼれ」出穂期は7月30日(平年差5日早い),成熟期は9月12日(平年差6日早い)。収量は,59.3kg/a(平年比99%)であった。直播栽培では,播種後,高温多照の影響で出芽が早くなったが,苗立本数が不良となり,出芽後の藻類等の発生が要因と考えられた。カルパーコーティングは,苗立本数の影響で茎数の増加が平年より少なく推移し,出穂後の葉色増加が認められたが収量は平年を下回った。鉄コーティングは,稈長および下位節間が前年より短いことから倒伏が認められず,登熟歩合が高くなったが,穂数が少ないことから収量は前年を下回った。、【大豆】本年は,全体の傾向として着莢節数,有効莢数は少なくなり,百粒重は大きくなったが,莢当粒数は少なく,収量は少なかった。また,外観品質は平年並~低くなった。標播では,「あやこがね」「ミヤギシロメ」が播種期~開花期に晴天が続き降水量が平年より少なかったこと,着莢始期~子実肥大始期(8月中旬~下旬)に曇りや雨の日が続き,日照時間が少なかったことが影響し,着莢節数,有効莢数は少ない傾向となり,百粒重は平年より大きかったものの,子実重は平年を下回った。晩播では,初期生育は良好であったが,開花期~莢伸長期(8月中旬~下旬)に曇りや雨の日が続いたため,有効莢数または莢当粒数は少なくなり,百粒重は平年より大きかったものの,子実重は平年を下回った。外観品質は「タチナガハ」で「しわ粒」,「ミヤギシロメ」で「未熟粒」「しわ粒」「べと病」「褐斑粒」,晩播の「あやこがね」で「しわ粒」が目立ったため,平年に比べて品質は低くなった。、【麦類】越冬後,高温傾向で推移したため,生育ステージは早く進んだ。千粒重と容積重は平年より大きくなったが,収量は平年並みとなった。外観品質は,大麦では平年より良く,小麦では平年並みであった。大麦,小麦ともに赤かび病や穂発芽はほとんど見られなかった。
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カテゴリ |
栄養診断
栽培技術
直播栽培
しわ粒
水稲
大豆
播種
品種
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