1 担い手経営を支援する水稲・大豆の安、定生産技術の確立、1)水稲多収晩生品種の多様な作型の確立、(4) 晩生品種のV溝直播栽培における多収栽培技術の確立

課題名 1 担い手経営を支援する水稲・大豆の安、定生産技術の確立、1)水稲多収晩生品種の多様な作型の確立、(4) 晩生品種のV溝直播栽培における多収栽培技術の確立
研究機関名 石川県農林総合研究センター農業試験場
研究分担 作物栽培G
研究期間 継H26~
年度 2015
摘要 【目的】 大規模経営体では作業競合回避のため晩植・直播栽培を取り入れているが、既存品種での規模拡大には限界があることから、多収・良食味の晩生品種が求められている。また近年、収量性の高い晩生品種が育成され、気象の温暖化傾向により熟期の遅い晩生品種の生育環境が良くなってきており、また実需者からも業務用として期待されている。本試験では晩生品種のV溝直播による多収栽培技術を確立するため、栽培特性および収量品質を調査し、技術的な課題について検討する。、【成果】 石川65号、あきだわらともに出芽始期は5月14日であり、出芽率は低かった。出芽率が低かった要因としては降雨が少なく、干ばつ条件で死滅した固体があったためと考えられる。苗立後から最高分げつ期にかけて、石川65号、あきだわらともに施肥量が多い区で茎数が多くなる傾向であった。SPAD値は最高分げつ期で最大となり、その後低下する傾向で、あきだわらで石川65号よりも高く推移する傾向であった。草丈は施肥量が多いほど長く、石川65号があきだわらよりも長く推移した。穂肥に相当する、LPSS110の溶出は7月28~8月8日の間がピークであった。これは石川65号、あきだわらの出穂期の10~25日前に相当した。出穂期は石川65号が8月18日、あきだわらが8月22日であった。成熟期は石川65号が10月2日~4日、あきだわらが10月13日~16日と、施肥量が多いほど遅かった。また、本年は登熟期間中の日平均日射量が平年に比べ低かった。施肥量の増加に伴い稈長は長くなり、倒伏程度は大きくなる傾向であった。同じ施肥量で比較した場合、石川65号があきだわらよりも倒伏程度は大きかった。収量および収量構成要素収量は石川65号で616~747kg/10a、あきだわらで602~681kg/10aであった。収量は施肥N量が増加するほど増加する傾向で穂数の増加による総籾数の増加によると考えられた。また施肥量が同じであれば石川65号>あきだわら>コシヒカリの順に収量は多かった。整粒歩合は石川65号、あきだわら供に、施肥量の増加に伴い低下し、その他未熟粒の増加が要因と考えられた。玄米タンパク含有率は施肥量が多くなるほど高くなる傾向であった。石川65号は施肥量の増加に伴い、幼穂形成期における乾物重および窒素吸収量が増加した。収量700kg/10a以上となったN12区における窒素吸収量は、幼穂形成期で7.8kg/10a、穂揃期で13.5kg/10aであった。以上のことから、石川65号、あきだわらはV溝直播栽培において、N施肥量6~12kg/10aとした場合、N施肥量の増加に伴い穂数、総籾数、乾物重、窒素吸収量が増加する傾向がみられ、それに伴い収量は増加した。一方、玄米品質はN施肥量の増加に伴い低下する傾向がみられたが、低日射条件ながらも低下の程度は小さく許容される範囲であると考えられる。よって両品種ともに、N施肥量は12kg/10aが適当と考えられる。
カテゴリ 規模拡大 経営管理 直播栽培 水稲 施肥 大規模経営 大豆 多収栽培技術 多収良食味 品種

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