課題名 |
3 フリージアウイルス病防除技術の開発、3)伝染経路の解明、(1) 栄養繁殖による垂直伝染(2) 虫媒伝染および接触伝染による水平伝染、② ウイルスを媒介するオルピディウム属菌の実態調査 |
研究機関名 |
石川県農林総合研究センター農業試験場
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研究分担 |
生物資源G
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研究期間 |
新27 |
年度 |
2015 |
摘要 |
【目的】Olpidium属菌はツボカビ類に属する土壌生息菌であり、病原ウイルスを保毒した菌が植物に寄生することでウイルスが媒介される。近年、Olpidium属菌により媒介されるウイルス病が農産物生産において問題となっており、圃場のOlpidium属菌、およびウイルスによる汚染程度を調査することは、汚染程度に応じた防除対策をとるために非常に重要である。近年、フリージアにおいてもOlpidium属菌を介して土壌伝染するフリージアスネークウイルス(FreSV)が発見されており、今後の感染拡大が懸念される。そこで、本課題では、場内のフリージア生産圃場について、3種類のOlpidium属菌 (O.bornovonus、O.brassicae、O.virulentus)の検出を試みた。、【成果】Olpidium属菌はいずれの圃場からも検出できなかった。今回検定した土壌にはOlpidium属菌はいない、あるいは菌密度が非常に低いと考えられた。また、Olpidium属菌は圃場内で局在して存在することから、サンプリング方法に問題がある可能性も考えられる。場内で栽培されているフリージアからはフリージアスネークウイルスがほとんど現時、点では検出されていないが、媒介者がいないために、感染拡大の速度がその他のウイルスに比べて非常に遅い可能性が考えられる。、しかしながら、Olpidium属菌は休眠胞子の状態で10年以上生存が可能であるため、圃場が汚染されると被害が長期化する。従って、県内におけるOlpidium属菌の最適な検出方法を開発し、定期的に圃場のモニタリングが必要であると考えられる。
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カテゴリ |
繁殖性改善
フリージア
防除
モニタリング
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