摘要 |
1.「さきがけはくとう」の市場評価、岡山市場及び東京市場で果実の外観、品質等についてアンケートを実施した。その結果、本品種は外観及び食味評価において高評価であり、進物として見込みが高かったが、安定した大玉化や日持ち性の向上が望まれた。、2.「さきがけはくとう」の適正な樹相の診断指標作成、大玉で高品質な果実を生産するのに適した樹相の診断指標を作成するため、樹相と果実品質の関係を検討した。その結果、樹勢が強い樹ほど果実肥大が優れる傾向があるが、糖度と樹相との間に有意な相関は認められなかった。そのため、本品種はやや強めの樹勢で管理するのが望ましいと判断された。、3.「岡山PEH7号」の被袋時期の違いが裂皮及び果皮の汚れに及ぼす影響、 昨年は、5月下旬の被袋より7月上旬の被袋では裂皮の発生が多かった。そこで、本年は6月中旬の被袋時期を追加して、裂皮や果皮の汚れに及ぼす影響について検討した。その結果、6月中旬までは果実品質や外観に悪影響が少なかったが、7月上旬まで被袋を遅らせた場合、裂皮や果皮の汚れが増加したことから、本品種の被袋は6月中旬までに行う必要があると思われた。、4.「岡山PEH8号」における収穫適期、日持ち性の検討、 収穫時の果皮クロロフィル値の違いから収穫適期、日持ち性を検討した。その結果、果皮クロロフィル値15~30が収穫適期であると思われたが、目視だけでは収穫の判断が困難であり、果実硬度計測定と合わせて判断するのが適当であると思われ、この熟度で収穫した果実は、常温追熟3日後から食味評価が高く、12日後でも食味がさほど低下しなかった。、
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