(ア)生物機能の解明による森林資源の新たな有効活用技術の高度化

課題名 (ア)生物機能の解明による森林資源の新たな有効活用技術の高度化
研究機関名 国立研究開発法人森林研究・整備機構 研究ディレクター
研究期間 2016-2020
年度 2020
摘要  樹木の生物機能の解明とその機能性の新たな有効活用に関して、全球規模の植物の化石記録を整理し、過去3万年にわたって全球規模の植物種の消失に関するデータを解析して気候変動による針葉樹の脆弱性を評価した結果、スギの高温への馴化に関わる遺伝子を特定した。また、針葉樹と広葉樹における光呼吸の代謝産物の特徴を明らかにした。針葉樹の炭酸同化の酵素特性を解析する手法を開発し、被子植物と針葉樹とでの違いを明らかにした。ユーカリでアルミニウム無毒化タンニンの合成の起点となる没食子酸を合成する2種類の酵素の特性と遺伝子を明らかにした。さらに、針葉樹において、花粉生産の抑制に寄与する不稔性遺伝子MS1を世界に先駆けて解明し、その祖先の遺伝子が全国に分布していることを確かめた。
 きのこ及び微生物が有する生物機能の解明と新たな有効活用に関して、野生きのこ発生地への施肥による放射性セシウムの移行抑制効果について検証した結果、カリウム施用によって野生きのこの放射性セシウム濃度は低減することがわかった。この効果は追肥を行うと更に強まり、放射性セシウム濃度は施与しない場合と比べて半分から5分の1程度に低下した。また微生物機能の環境修復等へ応用を視野に、微生物を用いたダイオキシン類の分解実験を行った結果、毒性の高いダイオキシン類として知られる2,3,7,8-TCDDの分解にも応用可能な分解反応を発見した。
カテゴリ カリウム施用 機能性 施肥

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる